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Day by Day・38
(38)




カーテンが引かれていない窓に叩きつける雨風が波音が混ざる。

まだ正午を過ぎて間もない時間にもかかわらず、フランソワーズの部屋に太陽の温かい光りは届いていない。黒い雲に覆われた空は、海をも黒に染めていく。

ルームライトを付けていない部屋は、眠りに入る準備が調っているように感じるほど、暗かった。




ジョーがルームライトに手を伸ばしたとき、フランソワーズはそれを拒んだ。
スイッチから手を遠ざけて、フラソワーズのベッド近くに置かれている簡易テーブルの上に持っていた、張大人が作った中華マンを乗せた皿を置いた。

近づいてくるジョーの足音に、フランソワーズは焦る。
剥き出しにしていた感情を簡単にしまうことはできない。


「・・・あの、私・・・・少し疲れてるの・・だから」
「・・・・・嘘」
「っっジョー」


掠れた声は、涙に嗄れてしまったものであると、フランソワーズの最初の一言で、すぐに気が付いた。
ベッドの上に座って、頭からすっぽりと被っていた布団を難なく取り去られたために、フランソワーズは顔を隠すように背中を向けるが、それさえもジョーは力づくでフランソワーズの肩を引き寄せるように、自分の方へと向けさせた。ジョーは片膝をベッドの上に置いて体重を預ける。


「・・・・泣いてる」
「・・・・・・・泣いてないわ」


薄暗い部屋の中でも、こぼれ落ちそうなほどに大きな蒼い瞳から流れ落ちる雫は、微かな光に弾かれてきらきらと輝いている。


「・・・濡れてる・・・・これは、何?」


ジョーはそっと右手でフランソワーズの頬を包んだ。


「・・・・は、離して・・・」
「・・・・キミは、何に泣いているの?」
「お願い・・・ジョー、放っておいて・・・」
「・・・・どうして泣くの?」
「訊かないで・・・・・」
「・・・・・・・・泣くな、よ」
「・・・泣いてないわ」
「嘘はいい、よ」
「・・・私が泣いてないって言ったら、泣いてないの」


フランソワーズはジョーの手から逃れようと躰を捩り、顔を左右に振って、自分の頬に触れるジョーの手を振り解こうとする。


「・・・意地っ張り」


ジョーは両手をフランソワーズから離して、左足だけが床に投げ出されるような形で彼女のベッドに座った。


「・・・・・泣いて、ないの」
「・・・素直じゃない、ね?」
「・・・泣いてなんかない」
「・・・・・いいよ、泣いたらいいよ」
「いや・・」
「泣いて、いいよ」
「いやなの・・・」
「・・・フランソワーズ?」
「・・・泣かないわ」
「泣いていい」
「・・・いやよ」
「・・・・我慢する必要ない」
「我慢なんかしてないわ」
「・・・じゃ、泣いて」
「・・・・・」
「泣いていい、よ。フランソワーズ・・・」
「・・い、や・・・いや・・・・」
「・・・傍にいてあげるから、泣いていい」
「っだめ・・・だめよ・・・・そんなのっっ」
「・・・・・いいんだよ?」


ジョーの手がフランソワーズへと伸ばされた。
フランソワーズは躰を強張らせて、その手を拒絶するような仕草をみせるが、ジョーは気にする風もなく、伸ばした手でそっと、フランソワーズの亜麻色の髪を撫でた。


「・・・・・素直に、泣きなよ・・Fanchon」
「あ・・・」
「・・・・・Fanchon・・」


空色の瞳からも降り続ける雨を、ジョーは止めるつもりはない。
愛おしい雨を、自分だけに降らせて欲しいと願う。


「・・・・・いや、なの・・」


ジョーが呼んだ、”特別”な名前。


「・・・・なに、が?」
「怖いのっ・・・・・・何度も、・・・・もう、何度も・・・・・同じことを繰り返して・・・慣れているはずなのにっ」


抑えていた気持ちが、大粒の雨となってあふれ出していく。






甘えたい。

頼りたい。

支えて欲しい。

抱きしめて欲しい。

あなたの腕の中の温もりに包まれて、すべてを委ねることができれば・・・・・。







「・・・・・怖い?」
「怖いの・・・・・nervesを入れ替えると、・・・・私は・・・接続が上手くいっても・・・・完全に何も見えない、聞こえない状態になる・・の・・・・・朝なのか、夜なのか・・・・・じ、自分が起きているのか、眠っているのか・・・・・・生きて、生きているのか、死んでいるの、か・・・何もわからない・・・何もわからない・・・のっ・・・・・まだっ、”眼”だけなら、音があるわっ!・・・・”耳”だけなら、私はっ見えるっっでも、でも・・・・両方は・・・・・・・怖いっ・・・」
「・・博士に言ったことは?」
「・・・・ないわ・・・・滅多に・・・滅多にないから・・・・・・ごめんなさい」


ジョーは艶やかな亜麻色の髪から微かに香る花を、指先に触れる金糸のそれを撫で続けた。
本当は、震えるフランソワーズの肩を抱きしめたかった。彼女を、彼女の不安をすべて自分の腕の中へと閉じこめてしまいたかったが、その想いを必死に押しとどめる。

誰でも、人肌が恋しく思う時がある。


弱っている女性のこころの隙間に手を添えてあげることで、彼女たちは簡単にすべてを委ねてきた。
男としての単純な欲望を、”優しさ”のベールに隠して、想いをとげる方法もある。
それを、”悪い”こととは思わない。
必要なのだから。
必要だったのだから。

その時が、その時に、その温もりが、その肌に。




使い捨ての愛情。
優しさと言う名の欲望。
こころない繋がり。
熱病的錯覚。

誤魔化すことで逃げて、見ないふりするための、理由。


弱い人間が傷を舐め合う甘美な行為。



そんなものは、いらない。
彼女には、いらない。



フランソワーズには、必要ない。



彼女に必要なのは、俺じゃない。
彼女が求めるものは俺ではない、誰かとの、それ。だ。

彼女を支え、慰め、慈しみ、勇気を、強さを、温もりを、本物の優しさで、包み込んで・・
こころが、彼女と繋がっている人と通い合い、愛し合う・・・こと。









そばにいる、よ。


俺には、できない・・・・
その資格がないから、俺はキミの想い人ではないから・・・それでも、


キミのそばにいる、よ。


キミのために。





キミに触れない。





「・・・どうして、謝るの?」
「・・・・・・・・いまさら、でしょう・・・こんな事くらいで、泣いたりして・・・情けないわ」
「・・別に、いいよ・・・情けないことなんて、ない」
「・・・・・迷惑よ・・・ね?・・・もう、大丈夫だから」
「迷惑じゃない」
「・・・・・・・うそ」
「1人で泣かれる方が、迷惑だ、よ?」
「・・・・・」
「怖いなら、怖いって言うべきだ」


ジョーは撫でていたフランソワーズの髪から、手を離した。
フランソワーズは離れていくその手が、自分の肩に、背にまわされないことを知っていながらも、俯いて下唇を噛みしめて、耐えた。


「・・・・・・どうしたら、キミは安心できる?」
「・・・・」
「・・・キミが見えるように、なるまで・・キミが聞こえるように、なるまで・・・・何か、そうだね、何か・・・”合図”を決めようか?」
「・・・・・あいず?・・・」
「そう、ちゃんと・・キミが”大丈夫”だとわかる、合図を・・・決めよう」
「・・・・」


俯いた顔を上げて、涙に濡れた空色の瞳に少しばかり明るさが戻る。


「・・例えば・・・そうだな・・・」

ジョーは簡易テーブルの上に置かれていた、中華まんを乗せた皿を躰を伸ばして手にとり、片膝の上に乗せた。


「・・・・?」
「美味しそうな、香り」
「・・・・・」
「毎朝、決まった時間にキミが好きな香りを届けるよ・・・・朝なら何がいい?」
「・・・・・」


皿からひとつ、中華まんを手に取ると、まだ温かなそれを半分に割った。


「・・・香りは眼よりも、耳よりもダイレクトに脳に伝わるんだ・・・知ってる?・・・だから、キミが好きな香りで、キミが怖がる必要がないことを、不安になる必要がないことを・・・・安心して、いいことを伝えてあげる、よ・・・」


冷え切ってしまった部屋の空気に、中華まんから立ち上がったほのかな湯気。張大人特製の中華まんは、とても美味しそうな香りで2人を包んだ。
2つに割った片方の中華まんを、ジョーはフランソワーズに差し出した。


「泣いたら、お腹が空くだろ?・・・・」
「・・・・ジョー・・の分よ・・」
「・・・・・半分に、しよう」
「・・・・・」
「温かくて、美味しいよ?・・・見えなくても、聞こえなくても、味わうことができるだろ?」
「・・・・・ええ・・」


フランソワーズは、冷たくなった指先でジョーから半分こにされた、中華まんを受け取って、その香りを胸一杯に吸い上げた。

不安の香りに満ちていたフランソワーズの胸を、温めていく美味しい香り。
ぱくん。っと、大きな口で、中華まんにかぶりついた。


赤く晴れたような目元。
涙の跡が残る、頬。

綺麗とは言い難い泣き顔のまま、中華まんを頬張る姿は、ジョーにとっては可愛く思えた。


「・・・それで、朝はどれにしようか?」


ジョーも手に持っていた中華まんを食べ始めた。


「・・・・・カフェオレ・・がいいわ」
「いい、よ。・・・カフェオレ、ね」
「・・・甘いの・・がいいわ」
「・・・・・・どれくらい甘くすればいい?」
「・・たくさん」
「それじゃ、わからないよ・・とにかく、”甘く”すればいいんだね?」


フラソワーズは頷いて、手に持っていた最後の欠片を口に入れた。ジョーは持っていた中華まんを口に放り込んで、膝の上にある皿の1つを、また半分に割り、フランソワーズに渡す。
さっきのとは違う具が見えて、同じように、美味しそうな、温かい湯気がフランソワーズを優しく元気づける。


「・・・洗濯物の香り」
「洗濯物?」
「・・・・洗いたての・・お日様の香りがする・・・干し終わった・・・」
「うん・・・・、他には?」
「・・紅茶・・の香り」
「と、御菓子を一緒にね・・・1週間、キミの御菓子が食べられないのは、残念だよ」
「・・・・ごめんなさい・・」
「・・・謝る必要なんて、ないだろ?・・・仕方がないよ?・・・そうだね、どうせならこの1週間の間、色々な御菓子を買ってくるから、食べ比べでもしてみる?」
「・・・・・・ごめんなさい・・ケーキ・・・・焼きたかったの・・に」
「・・・・別に、あy」
「お誕生日にケーキ、焼きたかったのに・・・・ごめんなさい・・・」
「え・・・?」
「今週の金曜日、16日は・・・・ジョー・・お誕生日でしょう?」
「・・・・・・・え?」
「・・・・・・ごめんなさい」
「・・・・知って・・」
「・・・研究室のカレンダーに、書いてあったの」
「研究室、の?」
「博士の机の・・・上にある、卓上カレンダーには・・・全員の誕生日が書いて、あるの・・」
「・・・ギルモア博士・・が?」
「・・・・・博士が、何を思ってそうしているのか・・は、わからないの・・でも、お掃除に入ったとき、見つけたの・・・・そこに、今月の16日は・・・ジョーの・・・」
「・・・・うん。そうだ、よ・・俺の誕生日は5月16日・・・・忘れてた、よ・・・・すっかり」


ジョーはフランソワーズの手から中華まんが無くなったのを確認して、最後の1つをまた、同じように半分にしてフランソワーズの手に置いた。

会話は途切れたまま、沈黙が続く。


「・・・・・・・甘い」


最後のひとつは、餡がたっぷり入った、デザート用のものだった。


「ジョーには、少し甘い・・わね?」
「・・・・・ケーキ、焼いてくれるんだ?」
「・・・・そうしたかったの・・・・・・でも、16日は・・私・・・」
「待てるよ?・・・・その日じゃないと、駄目なのかな、そういうの・・」
「そんなこと、ないわ・・・・いいのかしら・・・?」
「・・・何が?」
「私・・が、ジョーのお誕生日のケーキを・・焼いたりして・・・・も」
「・・・・・フランソワーズの他に・・誰がケーキを焼くの?」
「・・そ、そういう・・意味じゃ・・なくて・・・」

フランソワーズは、手に持っていた中華餡まんを食べてしまった。
口の中に残る甘い感触。

ーーーお祝いしたい人が、他にいるはず・・・・




「・・・・・リクエスト、していい?」
「・・・ええ」
「ビターチョコレートの、シンプルなやつが、いい。クリームとかない」
「・・・・・・それで、いいの?」
「いつだったか、焼いてなかった?・・・ちゃんとチョコレートの味が濃いやつで・・ジャムかなんか、挟んでいた・・・」
「ビターにしたら、きっとジェットが怒るわね、苦いって・・」
「・・・俺の誕生日ケーキ、だろ?」
「・・・・・・チョコレートにジャム・・・ザッハトルテ?」
「・・・名前は知らない、よ・・・楽しみに待ってる・・・・・。不安にならないように、ちゃんとキミが好きな香りも届けるし、紅茶も御菓子も忘れない、よ」
「・・・・・・」


ジョーは一口だけ食べた、中華餡まんをフランソワーズの手に置いて、膝の上の皿を手に立ち上がった。


「甘くて、食べられないから、あげる・・・・ゆっくり眠ったらいいよ、何も考えないで・・・・・起きて、また、お腹が空く頃には夕食が出来てる・・・・・・ミーティングのことは、気にしないで。本格的に動き始めるまでのリサーチに人数はいらないから」
「・・・・」
「おやすみ、フランソワーズ・・・・怖くなんかない、よ・・・。何かあったら呼ぶこと、いいね?」





フランソワーズは静かに閉められたドア見つめる。
手の中に残された、甘い、甘い、一口だけジョーにかじられた半分の中華餡まん。


ジョーがかじったその部分を避けるようにして、一口食べる。
また、一口。


口の中に広がる甘いはずの餡が、苦い。

甘くて、苦い。
苦くて、甘い。

再びフランソワーズの瞳に浮き上がり始めた涙は、ぽろぽろとこぼれて、租借するのさえ難しくなっていく。


優しくしないで。
優しくしないで。


もっと、好きになるから。
もっと、好きになっていくから。













気が付けば、フランソワーズの手の中にあった中華餡まんは消えていた。














####


張大人が用意した中華まんを乗せた皿を抱え込むように膝に乗せてジェットは、ピュンマの部屋のベッドの上にいた。


「食べこぼさないでよ・・・ジェット」
「ああ、わかってるって!」


そう言った瞬間から、ジェットの手にある中華まんの具が固まりでぼろり、と落ちる。


「あ~~~~~っっ!!」
「だあっうるせっこれくらいでガタガタ騒ぐなよっほらっ拾えばいいだろっ!」


ベッドカバーの上に落ちた、それをジェットはさっと拾って、皿の端っこに乗せた。


「汚い!ティッシュ箱がそっちにあるから、包んで捨ててよっ!」
「ったく・・・男のくせに・・」
「男も女の関係ないよっ!」
「・・・お前、潔癖すげねえ?」
「ジェットが不潔すぎるんだよっ!・・・・あ・・・・」
「どうしたっ?」
「・・・・メールが、きてる・・・」
「これで、3枚目だな・・・・」

ジェットはさっと、立ち上がってピュンマのデスクの上に置いてある、ラップトップをのぞき込み、ピュンマはメールの添付ファイルを開いて、ダウンロードし、それをプレビューで開いた。

「3枚目は・・・臓器だ・・ね?」
「1枚目はcyborgの可能性についての論文。2枚目は・・・人体図による、どの部分を入れ替えるかだったな?ピュンマ」


ピュンマはウィンドウのデスクトップに置いてあるフォルダを開けて、前に受け取った2枚をプレビューで開いた。


「この、3枚目は2枚目の人体図の臓器を・・人工臓器にした後のものだね・・・・」
「決まりだな・・・・これは”cyborgの設計図”だ」
「・・・・差出人は”マクスウェルの悪魔”・・・だけど」
「ジーさんが”交流会”でゲットしてきたのは、トム・マクガー」
「オンライン・ゲームの登場人物であり科学者も、トム・マクガー。3枚とも彼のサインが記入してある。偶然の一致かと思ったけど、この筆跡を調べれば・・・・・ジェット、繋がったね」
「ああ・・この設計図・・・ゲームを勧めてみないとわかんねえけどよ・・完成させたヤツはまだいねえよな?」
「こんなのっっただの”オンライン・ゲーム”の景品”ではすまされないよ・・今のところ5枚手に入れた”ラムダ”がトップだね・・・・すぐにでもこれらを回収しないと・・」
「今晩のミーティングで、だな」
「・・・せめて、この3枚だけでも先にギルモア博士と009に見せておくべきじゃない?」
「いや、ミーティングの時のが、いいと思うぜ?・・・・フランソワーズのこともあるしな」
「・・・・・そっか・・そうだったね、ギルモア博士も忙しいだろうね」
「ミーティングには博士とイワンは参加しねえだろうな」
「フランソワーズは?」
「さてなっ・・・009がなんか言うだろ?」


ベッドの上に置き去りにしていた、皿の上の最後の中華まんをジェットは掴んだ。


「ああ~っ僕の分まで食べたのっっっ!!!!」
「うっせえなあ・・・まだ下にいきゃあるだろっ?」
「どうしてジェットはそう食い意地がはってるんだいっっ!!」
「食い意地がはってんのはっピュンマだろっ!」
「僕のお昼っっっ!」
「だあっっ」


ピュンマは身軽な躰を生かし、素早くジェットから中華まんを奪うと、ぱっと部屋のドアを開けて廊下へ出た。


「まちやがっれえ!!オレの中華まっっっっ!!」
「しっっ!!ジェット・・・静かにっ!」


ジェットがピュンマの部屋を出たところで、ピュンマの手によって追いかけていた中華まんを、いきなり口に突っ込まれた。


「んごにだrろhじゃにあぎあ!」
「しっ!・・・フランソワーズの部屋から・・・」


ぱたん。と、ドアが閉められた音が、ジェットにも届いた。
2人は廊下の迂り角に躰を重ねるようにして隠しながら、廊下奥、階段がある方向、・・・フランソワーの部屋を見つめる。


<ジョーじゃねえかよっっ!>


もごもごと、中華まんを味わう口は忙しく、ピュンマへ脳波通信で話しかけた。


<フランソワーズの部屋から・・・出てきたよ・・・>




ジョーは部屋のドアを閉めてドアノブから手を離すと、ゆっくり息を吸い込み、そして、時間を掛けて息を吐き出していった。

ジョーは足を進めて、階段から1階へと降り始め、ジェットとピュンマの2人の視界からジョーが消えたところで、2人は不思議そうに視線を合わせた。


「・・・何かあったのかな?」
「ケンカしたようには、見えなかったぜ?」
「ジョーとフランソワーズがケンカなんかしないよっ」
「するぜ?」
「それは、009と003のときだろ?」
「同じじゃねえかよっ」
「違うよ・・・ぜんぜん、違うんだよっ・・・それは・・」
「・・・・知ったこっちゃねえよ、大方、フランソワーズが明日のメンテナスを嫌がって泣いてんのでも知ったか、見たかして、ジョーが気にしてたんだろうぜ?」
「メンテナンスで?・・・・いつものコトじゃないか・・なんでフランソワーズが泣くのさ?」
「・・・・・あ、そっか、008だもんな・・色々あってよ、昔。あいつにとって、神経系ケーブルの取り替えっつうのは、まあ、トラウマみたいなもんでよ」
「そんなに、大変なことなのかい?」
「オレにはさっぱり、わかんねえんだけどよ・・・アルベルトが言うには・・・・フランソワーズの改造度は俺たちと違って、”頭部”中心だろ?・・・そんで」
「あ・・・・・・うん・・いいよ・・全部言わなくても・・だいたいわかった」
「・・・・・わかったのかよ?」


声のトーンが急に下がったピュンマをのぞき込むようにしてみるジェット。



「わかるよ・・・それに僕でも知ってるよ・・・フランソワーズが一番、”脳”にメスを入れられていることくらい・・」



ーーー彼女が自分の”恋”に素直になれない、自信が持てない理由の・・・ひとつかもしれないし・・












####


「やはり、延期した方がフランソワーズにはいいんじゃないのかのう?」


不意に、フランソワーズはどうしているか?と訊ねられたので、部屋で休んでいるようだ。と、ジョーは、地下のメンテナンスルームにいるギルモアへと告げた。
フランソワーズの部屋を後にしたジョーは、そのまま地下のメンテナンスルームである、ここでギルモアの手伝いをしていた。

「ミーティングも外れてもらいます。・・・・1週間、彼女は何も出来ないし、余計なことを考えさせたくありませんから」
「うむ、賛成じゃ。今晩はゆっくりさせてやろうな・・・眠っているのか?」
「・・・・」
「ジョーよ・・・・・」
「はい」


ギルモアは持っていた、明日の朝から始めるために必要な神経系列図面をメンテナンスルームのライトボードに貼り付けた。


「儂はお前達が、お前達全員が、かわいい。大切な大切な息子たちじゃと思っとる・・・・じゃが、それ以上にフランソワーズが、かわいい。もしも、お前達全員の命と引き替えにフランソワーズだけを助けてくれると言われれば、・・・・そうするやもしれん・・・・スマン」
「そうして下さると、信じてます・・・。その時は、そうしてください」
「・・・・フランソワーズが好きか?」
「・・・・・・・・・・はい、・・・みんなも同じ気持ちです、よ・・」
「なんじゃ、お前のフランソワーズにたいする”好き”は、そんな程度か?・・・つまらんやつじゃ・・」
「・・・」


ギルモアは作業をしているフリをしつつ、ジョーの顔を盗み見た。
少しばかりの動揺の色が、いつも変わらないポーかフェイスから垣間見られたことに、満足する。


「フランソワーズには言わんかったんじゃな?・・・お前が今回、アシスタントにつくことを」
「・・・・博士、申しわけありませんが、このことは・・まだ。彼女には言わないつもりです・・・・・」
「・・・フランソワーズは、望んでおらんと思うぞ?」
「だからこそ、です。黙っていてください。今日のミーティングでも言いますけれど・・」
「・・・・儂もあまり良い気分じゃないわい・・今回のメンテナンスは、”普段”のそれとは、違うんじゃ・・・見られたくないだろうに」
<博士、じょーハ 自分ノ 道ヲ 決メタンダヨ?>
「・・・ジョーとして決めたことか?それとも、009としての責任からか?」


診察台の上に乗せられたクーファンの中にいるイワンを、ジョーは抱き上げた。


「どっちだろう、ね・・・イワン」
<両方、ダネ>
「・・・誰かがやらなければいけないことなら、俺がやりたいんです、博士」
<じょーナラ、イツカ 博士ノ手ヲ 借リルコトナク ミンナノ めんてなんすガ デキルヨウニナル ヨ>
「”いつか”だと、困るし・・・イワンの助けは必要ってことかな?」
<じょー、キミハ 時間ガアル分、努力シテクレ・・・・・博士モ僕モ”天才”ッテ言ワレル種類ノ人間ナンダヨ?簡単ニ 追イツカレタラ 困ルナ>
「そうだったね・・・・」


ジョーは口元で微笑みながら、腕に抱く、成長しない天才児のマシュマロのようにふっくりとした柔らかな頬を突いた。


「・・大変じゃぞ?儂としては嬉しいがな・・・・儂がお前たちにしてやれる時間には限りがある。その後を引き継いでくれるのが、お前であるなら・・・安心して全てを任せられるが・・・それ故にお前はまた・・その肩に背負うものが増えてしまうんじゃ・・・・・」
「・・・・その重さが、俺を支えてくれるんです、博士」






ギルモアの助手として、地下のメンテナンスルームに居たジョーは、途中、イワンにせがまれて、ミルクを作るために、1階へと戻った。

昼食が遅かったために今日はお茶の時間はなく、キッチンですでに張大人が夕食の準備を始めている。ジョーはダイニングルームの壁にかけられている時計を見て、自分が予想していたよりも早く時間が経っていたことに、驚いた。


「・・・もう、9時か・・」


キッチンの入り口前に立つ、ジョーの姿に気が付いた大人が、包丁を握っていた手を止めて、ジョーとその腕に抱かれたイワンに話しかけた。


「ジョー、何アルか?お腹でも空いたアルか?・・・も、チョット待って欲しいアルね。待てないなら、何かつまむといいネ」
「いや・・・大人、イワンのミルクをお願いしたいんだけど?」
「ミルクあるネ!わかったネ♪すぐ用意するからどっかで待ってるヨロシ」
「・・・ありがとう」


リビングルームへ入ると、さくらが来るためにしまわれていたベビーベッドが、いつの間にかリビングルームの定位置に戻っていた。


「・・・イワンが戻した?」
<じぇろにも>
「そう・・・気が付かなくて悪かったね」
<じょー>
「・・・なに?」
<チョットダケ、僕ノ我ガ侭に 付キ合ッテクレナイ カイ?>
「君の我が侭?」
<ウン。ソレニヨッテハ、今日ノみーてぃんぐガ すむーずニ進ムシ、ふらんそわーずモ 疲レテ グッスリ眠レルヨ・・・>
「・・・・変なことを言い出すね?」
<ふらんそわーずハ 起キテクルヨ、夕食ニ。ソレニみーてぃんぐモ 彼女ハ参加スルツモリ ダヨ>
「ミーティングは、気にしなくてもいいって・・・・言ったけど?」
<彼女ハ003ダヨ?・・・君ガ一番良ク知ッテル ハズ ダヨ?>
「・・・・そうだね・・・・003だから、出るつもりだろうな・・・」
<今日ノ みーてぃんぐハ 長クナル・・・・>
「何を知っている?」
<・・・・・・・コレカラノ事ヲ スコシ>
「教えてくれるかい?」
<りんつ氏ハ、心配シナクテモ じょーカラふらんそわーずを取ッタリシナイヨ>
「・・・・?」
<イイネ?>
「イワン?」
「出来たアル~~~~~~~~~~♪」


ジョーがイワンを問いただそうとしたとき、張大人がイワンのミルクを片手に勢いよくリビングルームへやってきて、哺乳瓶をジョーに押しつけ、「今一番肝心なとこネっ」とあっという間にキッチンへ戻っていった。

受け取った哺乳瓶を手にして、ジョーはソファへ座り、イワンの口へと哺乳瓶を傾けたとき。ちょうど、夕食の準備を手伝うために自室から出てきたフランソワーズが、リビングルームのドアを開けた、タイミングで、イワンの絶叫とも言うべき泣き声がギルモア邸を揺るがした。


「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああんんnっっ」
「「イワン!?」」


ジョーとフランソワーズのイワンを呼ぶ声が重なる。
しっかり締められていたはずの哺乳瓶の口がまったく締められておらず、イワンに飲ませようと、ジョーがそれを斜めにした途端、イワンは全身ミルク漬けとなった。


「ジョーっっ何をやってるのっ!!」


慌ててジョーはソファから立ち上がり、イワンの両脇に手を入れて”高い、高い”をするように、自分の躰から離す。哺乳瓶は床へと転がり落ち、ジョーのTシャツもしっかりとミルク漬けとなっていた。


「fraっっ」
「そのままバスルームにイワンを連れて行ってっっ」
「っ!」
「早くっ!!」


ジョーを急かしてバスルームへと向かわせ、フランソワーズも2人の後を追う。
張大人は何ごとかと、キッチンから飛び出してくると、バスルームへと急ぐ2人の背中を見送った。
ボリューム最大のイワンの泣き声に、張大人以外のメンバーたちがぞろぞろと、リビングルームに集まってくる。
自室のドアから大きな上半身だけを乗り出してジェロニモは、2人がイワンを連れてバスルームに入っていくところを見ながら、再び、部屋へと戻っていった。


フランソワーズはバスルームのドアを開け、ジョーに抱かれた状態のイワンの服とオムツを器用に脱がし、棚からタオルを出して浴室で濡らし、硬く絞った。


「大丈夫よ、イワン・・びっくりしただけよね?」


ジョーの腕の中にいるイワンを一通りミルク漬けから解放して、フランソワーズがジョーから、短い嗚咽を繰り返すイワンを受け取った。


「・・・・・イワンの服は洗濯機に、オムツも専用のゴミ箱へ、お願いしていい?」


フランソワーズに言われるがまま、イワンのミルク漬けの服とオムツを拾い、イワンの汚れていないオムツを足でペダルを踏むと、ぱかり。と、 開くゴミ箱の中へ。イワンの服と、ミルク臭くなった来ていたTシャツを脱いで洗濯機へ放り込みんだ。


「ベタベタするから、このままイワン、お風呂にはいる?」
「・・・洗濯機まわす?」
「ええっと・・・・ジョーの服は大丈っっsふ?!」


洗濯機が置かれている壁の方へと躰ごとフランソワーズは振り返ると、そこには、Tシャツを脱いだ、半裸のジョーが立っていた。
フランソワーズは、ぱっと、視線を逸らす。

見慣れていない。とは、言えなかった。
メンテナンス中や、その他、多くの男性ダンサーの半裸を見慣れていた上に、兄との2人暮らしが長かったフランソワーズは、男性の上半身を見たくらいで驚きはしないはずの自分が、驚いて動揺していることに、驚いていた。


「あ、あ、後でっ」
「・・・・・わかった」

<イワン・・・一体何がしたいんだよ?>


フランソワーズの腕に抱かれた、イワンを睨むようにして、ジョーは彼に脳波通信で話しかけたが、返ってきた返事は小さく可愛らしいものだった。


「っきゅっしゅんっ!」
「イワン?!やだ・・・やっぱり、このままお風呂に入れたほうがいいかしら?」
「・・・ベビーバス、出そうか?」
「・・・・・どうせなら、ジョー・・・イワンと一緒にお風呂に入らない?」
「えっっ・・・・俺が?」


フランソワーズは一生懸命に、ジョーを観ないように視線をイワンに集中させる。


「ジョーもミルクがかかっちゃったんでしょう?・・・私でもいいけど、着替えとか2階から持ってこないと・・・」
「赤ちゃんと・・風呂なんて・・」
「イワンだから、溺れてしまうことはないわ。大丈夫よ?」
「・・・遠慮するよ・・・・」


ジョーはフランソワーズの前に移動し、彼女の腕からイワンを抜き取った。伸ばされた逞しい腕に、フランソワーズは熱くなる頬を、緊張をどうすればいいのか解らず、ただただ、視線を下に落とす。


「っしゅっんっっ」
「・・・・イワン、見てるから、着替えとか持ってきたら?」
「え・・でも」
「イワンも、俺よりフランソワーズとの方がいいんだろ?」
<・・・3人一緒デモイイヨ?>
「イワンっっ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう?」
「っえ?!」


否定の言葉を言わないジョーにむかって、弾けたようにフランソワーズは顔を上げると、彼はイタズラっこのように、ニンマリと微笑んだ。


「・・・・”3人”一緒でもいいよ?」


勢いよく、真っ赤な顔をしたフランソワーズの渾身の力で開けられたバスルームのドアは、廊下側からドアにへばり付いていた、ジェット、グレートを吹っ飛ばし、わらわらと集まっていた、張大人、アルベルト、ピュンマを大いに驚かせ、あっという間にリビングルームの方へと消えた。
視線の先をリビングルームの方向から外して、、裸ん坊のイワンを抱き、バスルームに立ちながらくくくっと、喉奥で笑いを噛み潰す、上半身裸でジーンズだけの状態のジョー。
その彼に向かって呆れながら、アルベルトは言った。


「あとが、大変だぞ?」
「・・・イワンが悪いんだ、よ」
<ふらんそわーずニハ、りらっくすガ必要ダッタンダ>
「リラックスって・・・あれがアルか?」
「イワンの我が侭に、俺は付き合っただけ、だよ」
「お風呂に入りたいなら、素直にそう言えばいいじゃないか、イワン」


ピュンマはリビングの状態や、裸にされたイワンと、Tシャツを着ていないジョーの様子から、何があったか、だいたいの予想がついていた。


<みるくヲ コボシタ じょー ガ 悪イ>
「・・・・アレはイワンの仕業だろ?・・・じゃなければ、張大人だね?」
「なんでアルか?!」


急に話しを振られて、飛び上がる張大人。


「・・・哺乳瓶の口が、ぜんぜん締まってなかったんだ・・おかげで、この通り」
「そんなハズないアルね!しっかり締めてないと、ミルクをシェイク、シェイクできないネ!!」
<知ラナイヨ、僕ハ みるくガ 飲ミタカッタノニ じょーガ 全部 僕ノ上ニ コボシタンダヨ>
「・・・・・結局、俺のせいなんだ、ね?」
<オ詫ビニ、一緒ニ オ風呂ニ 入ッテアゲヨウカ?>
「なんだあ、っいちちち・・・風呂には・・・ジョーとはいるのかあ?」


強か腰を打ったグレートが、腰をさすりながら立ち上がる。
ジェットは、廊下の壁に思い切り後頭部をぶつけたらしく、まだ彼の眼の焦点が合っていないが、耳だけはしっかりと働かせていた。


<ふらんそわーずト 入リタカッタンダケドネ・・・・ダカラ>
「・・・・イワン」


余計なことを言うな、とばかりに、イワンを抱く腕に少しばかり力を入れた。


「っって~~~~~~、いててっなんだよっ・・ジョー、てめえっフランソワーズと一緒に風呂に入りたくってイワンを使ったのか?!」
「ワザとこぼしたアルか!」
「素直に、風呂に一緒に入ってくれってたのみゃ~いいだろうに、ジョー・・・赤ん坊を使うなんて、卑怯だぞ?」
「・・・・話し聴いてる?・・ちがう、よ・・」
「っだよ、3人親子ごっこで仲良く風呂に入りてぇだけかよっ?」
「ジェットのバカっっ!!ジョーのバカっ!!!!みんなっっなんでここにいるのよっばかあっっ!!!」


いつの間にか自室から着替えなどを持って戻ってきたフランソワーズは、003には加速装置が付いていたとした思えないズピードで、ジョーの腕に抱かれていたイワンを奪い取り、彼をバスルームから追い出して、ばたんっっっ!!と、ドアが壊れんばかりの勢いで締めた。


「・・・・何をやっているんだ・・まったく・・」


アルベルトの溜息がこばれたと同時に、イワンのテレパシーが飛ぶ。


<オ風呂上ガリ ノ みるく ヲ よろしく>









####

午前中から降り始めた雨はいまだ勢い衰えることなく、ギルモア邸で夕食の時間を迎えたのは、夜の10時前。

イワンとの入浴を終えたフランソワーズの機嫌は、アルベルトの溜息が予想した通り、イワンとギルモア以外の全員にたいしナナメに対応されて、いつもの3倍速で夕食を済ませ、イワンと彼の2杯目のミルクをいれた哺乳瓶とともに自室へと無言で引き上げていった。


「あんな調子で、明日は大丈夫なのかのう・・・」
「この後のミーティングも忘れちまってるみてえだなあ、我らのお姫さまは」
「・・・いや、彼女は明日のことがあるから。1週間は何にもできないし、外れてもらう・・・今日のミーティングは、それほど重要じゃないから」


ピュンマはジョーの言葉を聞きながら、ちらりとジェットを見ると、卵スープをレンゲで掬っているところだった。


「いいんじゃねえ?・・・・んだよっジョー、初めから”そういうつもり”で、アイツを怒らせたのかよ?」
「・・・・イワン、だよ。俺は”イワンの我が侭”に付き合っただけ、だ」
「ど~っだか!その割りには、楽しそうだったじゃねえかっムッツリめっ!」


ニヤリと嗤い、スープを吸う。


「・・・・・ムッツリ?・・・ジェットに言われたくないよ」
「ああ?オレはムッツリじゃねえよっ堂々と、言うぜ?」
「・・・・・・何を?」
「いや、言うより行動に移すなっ!」
「くだらんこと言ってないで喰え。ジョーもかまうな」
「・・・行動?」
「おうよっ!まだるっこしいのはいらねえんだよっ!文句言う隙を与えずに、ひっぺがして、やることやってやりゃあ」
「獣。」
「鬼畜だね」
「男じゃないアル」
「女心ってもんをちいいっとも解ってねえ、男の行動だなあ、そりゃあ」
「ジェットとジョーなら、そんなにかわらんな」
「っジョーと一緒にするんじゃねえよっ!!」
「何を言っとるんじゃ・・・・若造どもめが、女が誘ってくるまで、男は黙って余計なことはせんでよい」
「「「「「「「「・・・・ギルモア博士」」」」」」」」


肉団子を器用にお箸ではさみ、ぱくりと口に放り込んだ、ギルモア。


「むう・・・今日のは一段とジューシーじゃな。上手い!・・・・・・・・経験も、数も大切じゃが、やはり質じゃよ。女のな」


<すげー・・・>
<・・・博士>
<き、訊きたいようなあ・・>
<訊いてはいけないようなネ・・・>
<女の質・・か。さすがギルモア博士・・か?>
<博士は絶対にモテる。>
<実はギルモア博士が一番・・・経験も質も、量も・・・?>








####


ダイニングルームでの夕食の会話は、”ギルモア博士の女性関係”と言う、触れていいものか、どうかわからない、デリケートな問題を残したまま、リビングルームへ移動となり、ミーティングが始まった。

ピュンマはジェットに促されて、ラップトップを取りに自室へと向かい、009が話し始める前に、ジェットが話し始めた。


「009の話しの後でもいいかと思ってたんだけどよ・・・、またスケジュールも変わっちまうかもしれねえし・・・・・・・・・・」
「・・・002?」
「何の話しだ?」
「ちっと前から気になってることがあってよ、色々ピュンマに手伝ってもらっていて・・・・・んで、最近、オンライン・ゲームでも、限られた人間、そのゲームの管理人か、すでに参加しているメンバーに”招待”されないと参加できねえ、ゲームの1つが話題になっててよ、前にやってたゲームでパーティ組んでたヤツが、オレを”招待”してくれて・・・・」
「002が最近、徹夜してた原因は、なんだあ、そのゲームのせいか?」
「008も巻き込む、あまり良くない遊びアルネ!」
「・・・・そのゲームってのはよ」


リビングルームに戻ってきたピュンマは、ラップトップを素早くテレビへと繋げ、全員が画面を見られるようにする。テレビ画面に映された、ピュンマのデスクトップ画面に全員が注目した。




「・・・・・主人公が交通事故をきっかけにcyborgに改造されたところから、始めるんだ・・・009、オレたちか・・”誰か”の・・・”設計図”が流出してるぜ・・・・・・ココにな・・管理人の名は”マクスウェルの悪魔”・・改造された主人公は”tsutomu”、改造した科学者は、トーマス・マクガー」





=====39へ続く


・ちょっと呟く・

なんだかまとまりのない・・・(汗)
ちゃんとお話繋がってますかねえ・・・・。
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