RSSリーダー
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2
in the dog days of summer


梅雨明けのニュースを、新人お天気お姉さんから教えてもらい、本格的に夏が訪れた。

日本独特な、湿気万歳の、熱風かけてゆく街。
の、道はきれいに舗装されて、見た目ばかりが美しく、そこに生きる人間にとっては照り返すアスファルトの熱が、下から足首に絡みつかれて足取りが重くなるばかり。

整った道にクールビズは適用されていないのか?
(クールビズってなんだ?!)


太陽に灼かれるのではなく、オレはテレビ・ショッッピングのわざとらしい、大げさなリアクションで説明する、赤外線なんちゃらの魚焼き機に、放り込まれた美味しい魚の気分。

上からしっかり、下からじんわり、灼かれます。

中はしっとりふわふわの身に仕上がるらしいけど・・・・オレの中はしっかりじっくりフランソワーズさん一色です。


ドアのチャイムがちりりんっと鳴る。

カフェ内で生まれ育った愛しい冷気が外へと逃げていく。
むあっとした熱気が、ここぞとばかりに店内に飛び込んでくる。

混じり合う空気が肌を交互になでていき、次第に、肌から引いていく汗とともに、カフェAudreyの甘い香りに包まれる。


「やあっと出てきたわね、大地」


出迎えてくれるのは、義姉さん。


ここの店長です?
いや、店長は兄貴か?


「ほらほら、ぼーっとしないでよ!バイトでしょ、バイト!時は金なりっ」


義姉さんに急かされて向かった先は、”スタッフルーム”。


汗をすったTシャツが重く、冷たくなってオレの背中にべったりと張り付いていた。
それを脱ぎ捨てて、半袖の白のカッターシャツに着替える。
上は白シャツ+オリジナル・エプロンが、カフェAudreyのバイト服。

エプロンは3種類好きなのを選ぶ。夏用をね。
シーズンによって、デザインが代わるのは兄貴の趣味。
なので、春夏秋冬、なんとも落ち着きのない制服である。


ジーンズはそのままに、エプロンを手にもって店へと戻る。
一歩踏み出したとき、太ももに冷たいジーンズの感触でぶる。と、体が震えた。


「義姉さん!冷房強すぎだよ、これじゃあ、ホットの注文が増えるよ?」


レジカウンターと一緒に並ぶ、ケーキ用のウィンドウをのぞきながら、品数をチェックしていた義姉さんに言った。


「お店を開けるまでは、これでいいの!あけたら一度切るから!」


持っていたペンでオレを指す。
そして、その手が、ドアへと向けられた。


「ほら、ドアのプレートチェンジ!」








土曜日、午前10時・・・2分前。




ドアのチャイムをちりりん、と鳴らした、オレ。






「いらっしゃいませ。ようこそ、カフェ・Audreyへ!」


オレの最大級の営業スマイルの先は、もちろん!


「おはようございます、大地さん!ばたばたしていて、食べてないの・・・大丈夫かしら?」


ああ、美しい!
この暑さに関わらず、涼やかに、白とベージュの細いストライプ柄のシャツワンピーツを着こなして、訪れた今日一番のお客様っ。

「冷房、強すぎないか?・・・フランソワーズ、何か羽織れ」



・・・・・・・・・は、フランソワーズさんだけではなかった。




「いらっしゃいませっ♪フランちゃん、島村っちさん。珍しいわね!開店同時に来るなんて、座って、座って!」
「萌子さん、おはようございます!ブランチ、お願いしたいの」


義姉さんではなく、兄貴が厨房から、「お任せでいいですか~?」と、答えた。


「二人分、お願いしますっ!」


何とも耳に心地よい、フランソワーズさんの声がカフェ内に響いた。
きっと、高田さんと、兄貴ははりきってメニューにない”スペシャル”が出てくるだろう。
それは、うちのお得意様中のお得意様である、フランソワーズさんだから♪
そう、それはフランソワーズさんのためであって、決して、ジョーのためでは、ない!!



「・・・・そんな、あからさまに睨むなよ。客だぜ?」
「うるせえっ、オレのバラ色になる予定だった1日を瞬殺しやがって」


ふっと、口元で微笑んだジョーを睨んだために、気づいてしまった。


「?・・・何、どうしたんだよ?」


けんかを売るように、睨んでいたオレが、がっくりと、肩を落としてうなだれてしまった様子に、ジョーは優しげに声をかけてきた。










もう、好きに灼かれてしまおう。と、思った。
オレ。じっくりじんわり灼かれますので、誰かおいしくいただいてください。

(できれば、フランソワーズさんにいただかれたいのですが・・・)








「暑いのに、この暑い、時期に・・・・熱くて結構ですね!」


跳ねるように、顔を上げたオレの視線に、ジョーはぱっと、首元を押さえた。


「え・・・、まさか、・・・・・ついてる?」


おお!動揺しているぞ、ジョーがっ!!
っけ・・・・何が”ついてるか、わかっているのが、むかつくけど!


「虫食いにしちゃあ、変なところ噛まれたよなあ?」


ジョーの視線が俺から逸れて、フランソワーズさんへとむけられた。


「・・・・フランソワーズ、見えるところにつけるなって、言っただろ」


義姉さんと話していたフランソワーズさんが、ちらり。と、振り返る。と、絹のようにきらきらと光纏う亜麻色の髪が、追いかけて、愛らしく、小さなチェリーカラーの舌をぺろっと出し、肩を竦めてみせた。





かわいすぎるっっ!!!!!!!!!!!!




「・・・・お仕置きよ、ジョー。だって、駄目だって言うのに、いっぱいつけるんだもの!恥ずかしいでしょ?意外と、んふふ。わかった?」









はあああああ・・・・・。






「義姉さんっ!冷房の温度設定、下げてくれよっ、オレっっっ熱くてしにそうだよっ!!」












オレの夏は、去年より大分熱くなるようです・・・・・。
助けてくださいっっ!!














end。








・いいわけ・

大地くんものは、”イントロ”だけは山とある(笑)
これは、そのうちの一つです。

続けなくても、これだけで十分かなあ?と、メール添付で保存していた文を取り出しました。
いろんなところで、暇を見ては書いているので、いく先々に走り書きのような、文章が保存されてます(笑)
web拍手 by FC2
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。