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吐息/そんな彼女の行動にボクは(4)


彼女の指先が赤くかじかむ。

何度も白い息がはあ、っと彼女の手を包むが、白の温度は一瞬で熱を奪ってしまう、気温はマイナス・・・。

人が人として生きていくには、とても厳しい環境である、ここに、防護服に身を包む、サイボーグにとって生命の危険にさらされるほどの、問題はない。


肩を小さくして、はあ、っと、小さな手に何度も息をかける。








ミッションのために真夏の日本から、北極圏へ。


生身に近い彼女でも、ちゃんと体内の温度調節はできている、はず。
それでもかじかむ白い手が可哀想にみえた。

009は自分の手をみるが、真夏の日本で生活していた時間と、なんら変化はなく、指先も、彼女のように赤くはなっていない。



それが、旧型と最新型の違い?






009の胸に、”完全”なサイボーグである悲しさが、どっと押し寄せくる。
この極寒の地で、人らしい仕草をみせる彼女が羨ましくもあり、妬ましくもある。


「009?」


009の視線に、003が気がついた。


「あ、何でもないよ・・・遅いね。どうしたのかな、みんな・・・」


調査に出た、002、004,006からの連絡待ち。
003が眼のスイッチを入れた。


「・・・・遠いわ、もうアタシの眼でも追うことができないみたい」
「中に入っていたら?・・・ボクは平気だけど、キミは・・・」


少し離れた場所にいた、003が、009に近づいてくる。
氷の大地に、もう1人の003が映っていた。

鏡のように、クリアには移しださないが、鈍く曇る氷上の003は009の瞳にとても可憐に見えた。


「009は、寒くないの?」
「平気」
「嘘よ、だって・・・私の手は・・・・」


こんなに冷たいのよ。と、証明したいらしく、009の右手に003の手が触れて、それを彼女は自分の視線の高さにまで持ち上げた。
氷のように冷たい、そして妙に柔らかくて、矛盾したような、なんと表現したらいいのかわからない、003の両手が、009の右手を包み込む。


「・・・戻った方がいいよ、そんなに冷たいんじゃ・・・・風邪ひくよ?」
「ジョーの手も十分に冷たいわ!」


009と呼ばなかった彼女。
はあっと・・・ジョーの手を包み込んだ両の手にくちびるを寄せて、あたたかな吐息で、温める。





やばい。
やばい。

やばい。


それ、やばい。



やばいって!!!




「ふふ、少しは・・・温かくなった?」


握りしめる、握りしめられる、手。
上目遣いに、細められた宝石。



再び、彼女ははあ、と息をかける。




うわっっ。



だから、やばい!
やばいって。




はぁああ・・・。と、先ほどよりも、近く、強く、熱く、・・・白が舞う。





あ・・の,やばい、から・・・。


やばい。

やばい。



やばいよっフランソワーズ!!









温かいを通りこして、全身が熱くなるって!
ボクよりもキミが温かくならないといけないのに!

そう、キミの方がっ・・・・・・。









「・・・ボクよりも」
「?」


彼女の手に、開いていた左手を重ねた。




「うぉおおおい!見つけたぜっ!!」

「あ!002が戻ってきたわ!」




小さく、舌打ちを打つ。のはジョーの胸の中。








ああ、そうだね・・・・。


わざわざ報告してくれなくても、わかるよ。



あんな大声で、轟音のジェット音だしね。



ジェットなだけに、うるさいんだよ、あの足は!












ぱっと、彼女の手が離れて。

はあ・・・とため息をついたら、彼女の吐息と同じ色の白が、広がった。












*9視点が多いのが今のブーム?気分?・・・なんでだろう?もじもじが似合うのは9?!*
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