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どうやって?orどうして?

リビングでいつの間にか始まった呑み会。
00メンバー全員と博士も珍しく参加していた。

どんどんと増えていく空き缶・空き瓶の数。
張々湖が作ったツマミもなくなり、買い置きしてあったスナック類をお皿に盛ることもなく、袋のままテーブルに広げられる。

普段は絶対にそんなことは許さないフランソワーズだが、今日はいつもよりも飲んでいるのか、何もお小言を言わずに、大人しく小さな白い手にワイングラスを持ってニコニコと微笑んで少し距離をあけてジョーの隣に座っていた。

恋人同士にしては、少し不自然な距離。
けれども、彼らは他のメンバーの前では常にその距離を保っていた。

まだ付き合い初めて間もない(と、思っているのは本人達のみ)ためか、恥ずかしいのだろう。2人が片思いの間柄だったときの方が、もっと寄り添っていた気がしないでもないメンバーと博士だが、意識的にその距離を作っている、と思えばそれは、それでほほえましい。

飲みの勢いで、そんな2人をからかうような声が上がったのも、自然な成り行き。
2人の様子をじいっと見ていた博士が口を開いた。

「・・・そういえば、ジョーにフランソワーズや、お前たちは、その、いつ頃と、言うか・・・どうして、そういう風になったんじゃ?」

それはメンバー全員が思っていたことだった。
ずっとフランソワーズがジョーに片思いをしていたことは、どんなバカだって気がつく。しかし、想いを寄せられていたジョーは、本人であったがためか、フランソワーズの気持ちになかなか気がつかなかった上に、ジョーもフランソワーズにたいする特別な気持ちを隠していた。
ジョーが必死で隠すフランソワーズへの気持ちを、何を勘違いしたのか、フランソワーズ自身はジョーに嫌われてると思いこみ・・・。なんとも、もどかしいすれ違いをし続けた2人だったが。

気がつけば、2人は恋人同士になっていた。
宣言することはなかったが、夜中にフランソワーズの部屋のドアが開く音が聞こえ始めたのは確かで、昼近くまで寝てるのが常のジョーが、日が昇る前にフランソワーズの部屋から出て行くのを朝の早いメンバーは知っている。

突然に、しかもギルモアからふられた質問に、フランソワーズは大きな蒼い瞳をさらに大きく見開き、ジョーはきょとん、と何を訊かれたのか飲み込めなかった様子だった。

「いい機会だから、話してもらおうか!」

「訊きたいアルね~!! 00メンバーの最大の謎だったアルからネ~」

「おお、素晴らしきは恋の始まり!! 戯曲の参考になるから、頼むよ!」

「おうおうおう!隠すこたぁね~んだよ、イマサラ!あれだけオレらをやきもきさせたんだぜ、ここはしっかり、説明してもらわねぇと、な!」

「幸せは分け合う」

「・・・話せるなら、話してみないか?」

<・・・・ZZZZ>(イワンは夜の時間)

博士の言葉に同調するメンバーたち。

好奇の目にさらされて、俯いてしまうフランソワーズ。
どうやら、彼女はお酒が入ると日ごろのハキハキした物言いなどがなくなって、お人形のように大人
しくなってしまうらしい。

薄桃色に染まった頬に、アルコールの所為で潤んだ瞳。いつもより少し眠たげな目元が普段のフランソワーズよりも大人びて魅せる。

ジョーはゆっくりと博士やメンバーたちの言葉を理解し、手にもっていたグラスを置いた。

「・・・・ ”どうやって” が知りたいの?それとも ”どうして” が知りたいの?」

「「「「「「「 ? 」」」」」」」

ジョーの言葉に一同に?マークが咲き乱れる。

短気なジェットは叫んだ。
「んだよ、それ!なんだっていんだよ、っジョー!! ”どうやって”テメーはフランソワーズと恋人同志になったか、訊いてんだよ!」

「・・・・”どうやって”ね?」

日本人にしては珍しい褐色の瞳が、ゆらり と妖しい光を放つ。
普段のジョーよりも声色がなんとなく009よりな感じがする。
ジョーはジェットの言葉に反応し、アルベルトがするような片方の口角を上げてニヤリと嗤った。端正な顔立ちなジョーが、そのような笑い方をすると・・・女だろうが男だろうが、彼から目を離すことができなくなるほどに、引きつけられて、目を離すことができなくなる。

「・・・・こうやってだよ」

さっとフランソワーズの肩を抱いたとおもった瞬間に、彼女の手にあるグラスを床に置いて、フランソワーズを抱き寄せる。右手で彼女の髪を撫でたかと思うと、その手は流れるようにフランソワーズの顎にかかり、くいっと上を向かせ・・・・。

今。

目の前に繰り広げるは。

恋人同士の 深く、長く、甘く、濃厚な、キス。


ジョーの突然の行動に驚くことなく、フランソワーズはただ黙ってジョーを受け入れ、そして少しずつだが自分からもジョーを求め始める。

何度も角度を変えながら、2人はお互いを求め合う。


いったいどれほどの時間が経ったのだろうか。
ジョーは名残惜しそうに、フランソワーズの唇から離れていく。
フランソワーズは、それを追いかけるように、羽のように軽いキスをする。


水を打ったように静まりかえるリビングに響いたのは、ジョーの声。


「”どうやって”恋人になったかって・・・こうやってだよ?・・・ていうか、”全部”をもっと詳しく教えてあげても良いけど? 俺たちは別に・・・」

ジョーの腕にしっかりと抱きしめられ、その腕の中からフランソワーズは とろり とした瞳で、博士とメンバーたちを見る。

「・・・もう、みんな・・・エッチ・・・ねぇ・・・」

くすり と笑ったフランソワーズは両腕をジョーの首に回して、ジョーの頬に自分の頬をする寄せる。
その気怠そうな動きが、2人の雰囲気をより甘くさせていく。


誰も何も言わない・・・いや、言えない。
こんなジョーを、フランソワーズを誰も知らない。


フランソワーズはジョーの耳元で何かを囁く。
ジョーは面白そうに、それを訊く。


「悪いけど、フランソワーズはもう眠いって、部屋に連れて行くよ? ・・・鍵かけないから、知りたかったらくれば?」

1mmとて動く様子がない、みんなを無視してジョーはフランソワーズを抱き上げて、リビングを去っていった。


その後、誰も彼らの「馴れ初め」を口にするものはいない。
酒の席でも、常に彼ら2人の「酔い具合」を計算した上で、からかうことはあったが・・・・。
博士は、二度と呑み会には参加するこはなかった。

end。



・あとがき・
いわゆる”黒い”島村。黒島っち!
 他の素敵サイトさんのところでみかける黒いジョーを、私が書くと?
あんまり黒くないですね(笑)

どっちかってーと、黒フラン(笑)

ジョーの「・・・・ ”どうやって” が知りたいの?それとも ”どうして” が知りたいの?」の意味は

”どうやって”恋人になったの? = 行動
”どうして”恋人になったの? = 説明

と、言う意味で・・・ジェットが 「どうして、そうなったんだぁ?」って質問してたら、
ちゃんと口で、説明されていたことでしょう。

・・・・”どうやって”でも口で説明はしてますけどね。

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