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Day by Day・71
(71)







魔神像の中で見た、3つの脳と対峙したときの景色が、009の脳裏をよぎる。

彼らは生身の脳だけで生きていた。

秀顕氏は・・・生身の脳を人工知能(Artificial Intelligence)に支配されている。
ここにいるのは、彼であって、彼でない・・・・。


本当に、完全に支配されてしまっているのだろうか?

009は、視線を003の腕に抱かれている001へと送る。多分、001はに009の音にしない声が聞こえているはずであるが、彼は答えるつもりはないようだった。





人工知能は、人間的情緒をデータとして持ち合わせていなかったのかもしれない。


001から視線を秀顕に移し、彼の様子を窺う。




人工知能(AI)は、フランソワーズの問いに答えることをさけた・・・ように感じた。
それとも、これが当時の人工知能(AI)限界だったのか?
もしくは、そんなものなど必要ないと排除していたのかも、しれない・・・・。

彼自身は生きているのだろうか?


003の会話を聴きながら、微かな期待を込めて秀顕氏のそれらしい反応を探していた。










「彼が、N.B.Gのソースコードなんだ」


秀顕は、そう言った僕を嬉しそうに見た。



















これも・・・魔神像計画の・・・1つだったのかもしれない。
いや、だったんだ。







N.B.Gのソースコードは、秀顕氏の補助脳の中にあり、人工知能(AI)が”あるもの”をベースにして作り上げ、それは彼の手から離れて、B.Gは広い電子世界へと放たれる、放たれてしまった・・・・。


「合い言葉はN.B.G(ネオ・ブラック・ゴースト)」














秀顕氏は、人工知能(AI)は、役目を終えようとしている。
彼の最後の仕事は・・・地上に残るB.G痕跡の削除だろう。







僕たちを含む?

いや、僕たちの存在が、発動の鍵だったんだ。

当時の僕たちは、篠原秀顕氏まで手を伸ばすことができなかった、から。
その存在すら、確認していなかった。





「言っただろう?私はB.Gではない、と。けれどもN.B.Gとも言い切れない。なぜなら、私は違う。と、自分が主張しているからだ。目に見えない電子世界で、自己の主張を失えば、”それ”だと言う情報を失ってしまうからねえ」








トーマス・マクガー、石川斗織、篠原さえこ、津田海、恩田充弘、クラーク・リンツ、久保絵里子・・・たちを繋いでいた糸の先にいたのは、本物の”マリオネット”。


篠原秀顕、と言うマリオネット。



・・・・糸ではなく、
彼を操るのは、糸ではなく、・・・・・・・B.Gの作り出した科学。

僕たちの躯の中と同じもの、だ。









彼を操る糸の名は・・・発達しすぎた、神をも恐れない科学技術。
人の手を離れつつある・・・新しい神(科学)かも、しれない。







009は、秀顕から視線を外さずに、001に語りかけた。







そうだろう、イワン。
僕たちと言う存在が、作り出した・・・・。


いや、僕だ。











<・・・・009。君ハ知ル必要ナイ情報ダヨ>



もうすでに、わかっているんだね、001。










<知ッタトコロデ、過去ハ変エラレナイ>



わかっている、よ。
それでも、僕は知る権利があるんだ。





<・・・・・・知ッテ、何ニナルノ?モット苦シムダケダヨ?>



それでも、僕は・・・・知っておくべきだと思う。





<・・・・秀顕氏ノ脳ノ手術ハ、彼の両足ト一緒ニ行ワレタ。実験ハ、AI機能ヲサイボーグ計画に組ミ込ムカ、ドウカノ タメ。ぎるもあ博士ニヨッテ、ソノ案ハ却下サレタ。博士ハ さいぼーぐニスルカラコソ、脳ハ、個人ノ生マレ持ッタ人デナクテハナラナイ。ト、考エテイタカラ。・・・・秀顕氏ハ、自分ノ脳ニアル人工知能ガ形成シ始メタ 自分デナイ自分ヲ恐レテ、ぎるもあ博士ニ摘出手術を願イ出テイタ。彼ハ知ラサレテイナカッタが、知ッテシマッタンダ。優秀な”補助脳”ノデータ”ニヨッテネ。・・・・両足ヲ手術シタノハ、とーます・まくがーダケド。補助脳は・・・ぶらうん博士ダカラ。ソノ彼ノ跡ヲ継イダ、ぎるもあ博士ニシカ、当時ハ無理ダッタンダ・・・。彼ガ言ウ”通イノ ねっとわーく”トハ、彼ノ人口脳ガ、B.Gガ飛バシタ人工衛星Artificial Satelliteノ事・・・。彼ガ送受信スル電波ヲ追ウコトデ、ソノ存在ヲ 確認デキタ・・・・・。魔神像カラノ連絡ガナイタメニ、彼ノ人工知能(AI)は、独自に持ッテイタ、ソースコード(Source code)を複製、修正書キ換エヲ行イ続ケ、B.Gノ人工衛星ヲ使イN.B.Gヲ作ッタ。>



優秀だ・・・。
誰もここまで”彼”がするなんて、予想できなかったんだろうね。







<B.Gハ第二ノ基地トシテ、電子世界ヘト移ス基盤を、秀顕氏の補助脳ト人工知能(AI)ニ。1人ノ”人”ニ委ネルコトニ・・・・デモ、ソレハ・・>



遠回しな言い方をするね?
委ねたのは、1人・・・じゃないだろう?






<・・・・・・・コノ計画ハ元々・・・、君ガB.Gニ”存在”シテイテコソ、本当ノ意味デ”完成”サレル予定ダッタンダ。009ノ>



秀顕氏が作り出した、ネットワークはもともと、その人工衛星が用意していた、そうだね?




そして

本当の

”サイボーグ009”の完成

は、


そこにあったんだろう?










<アクマデモ予定ダッタンダ。ソシテ、ソレハ早イ段階デ計画倒レトナッタ>



放り出された、中途半端な計画になったのは、僕が裏切ったから。
僕が・・・秀顕氏を人でない人にしてしまったんだね。


魔人像は宇宙(そら)から発信し、受信する僕は、彼らのために実行する・・・地上に降り立った、殺戮だけを繰り返す、破壊の・・・・・・駒だ。





秀顕氏は・・・僕と魔神像を繋ぐために存在した。
訪れる事がなかった未来のために存在した、僕のためのソースコード(Source code、ソースプログラム)。
















世界には、殺戮と恐怖を繰り返すだけの、未来があった。

一つは、電子世界から。
一つは、宇宙から。

一つは、僕の手で。












<博士ノ手ニヨッテ、初メノめんてなんすデ009の補助脳カラ、ソレラニ関スルデータ、端末類ハ摘出サレテイル。君ノセイデハナイ。全テハ、ナルベクシテナッテシマッタ流レ・・・・・。君ガ裏切ロウガ、ソノママB.Gニ残ッテイヨウガ、秀顕氏ハ・・・仕方ガナカッタンダ。朽チタ計画ノ残骸デシカナイ。過去ハ過去ダ>


それでもイワン。
僕という存在が、今日を、”今”を作り出したんだよ。
そうだろう?


その証拠に、彼は”僕”を確認して、・・・彼は彼なりに色々な人を巻き込んで、・・・見事、僕をここに呼ぶことに成功した。


そして、計画の一端であった、電子世界にN.B.Gを、作り上げた。










僕と言う存在が、今を作ったんだよ。













「001、003とここを出るんだ」




<彼を解放するには、どうすればいいんだい?・・・開頭手術を施しても、脳障害が残るかもしれない上に、彼の肉体的年齢はその術に耐えられるだけの体力はないだろう。・・・・・・・僕はすでに、彼の補助脳、AIとコンタクトを取るための端末を摘出されてしまっている・・・。彼は必死で探しているんだろうね?・・・・彼にまだ”魔神像”のプログラミングが残っている限り、僕と接続するために、送りつけている電子信号とかあるんだろうけれど、もう、それを受信する事はできないから>
















####

004、008の2人は、篠原本社ビルの南口非常階段のドアに身を潜めて、007と合流する。002、006は、005とギルモア邸にて合流し、006が篠原さえこの護衛につくことになり、ギルモア、篠原当麻、津田海の護衛は引き続き005が引き受けた。


004が苦々しく舌打ちをつき、彼らしくなく苛ついていた。
先刻から、どんなに通信を送っても、本社内にいる001、003,009と連絡がつかない。

001の手助けがなくとも、脳波通信は届く範囲にいるにも関わらずである。


「こういうのだな、”嵐の前の静けさ”って言うのかもなあ・・・・様子を見に行った方がいいかもな」


007は石川斗織の手術が長引くことを、手術室から出てきた看護士に聞き、一時的に004、008と合流しているため、自分の役目がないのならば、再び石川のいる病院へ戻る予定であった。


そこへ、突然001を抱いた003が現れた。


「っ!」
「ありゃああああっっ?!」
「003っ!!」


聞き慣れた3人の声に、003の顔が一瞬で青くなる。
最後に耳にした言葉を思い出し、腕に抱く001を見た。


「001っ009はっ」


そして、003の脳裏をかすめるのは、1度味わった事がある・・・感情が胸を押しつぶす。


<ダイジョウブ。・・・・前ミタイナ事ニハナラナイカラ>


001の003にたいする返事に、そして、一緒に本社内にいたはずの001と003だけがテレポートして、自分たちの前に現れたことから、004,007,008の胸中にも不安が、過去に味わった苦みが甦ってくる。


「説明しろ、001」
<・・・・009ノ命令ダカラ>
「そんなの、理由にならないよっ!!なんで009だけ残ってるんだよ?!」


001は003の腕の中から離れ、力を使って宙へ浮かび、4人と対峙した。


<じょーガ最後ノ、ソシテ、009デアルカラ、仕方ナインダ・・・>


















####

「・・・・手品かね?」
「・・・」


009が001、003に向かって命令した瞬間に、001を抱く003は瞬きをする間もなく、その姿を秀顕の前から消した。


「君たちは面白いものをたくさん見せてくれるんだねえ、飽きないよ、いやあ、いい暇つぶしになった。十分に遊ばせてもらったよ」


何を見ても、聴いても、動じない秀顕。
彼の物言いや態度は、人を見下したような、嘲るようなものだ。

しかし、それしかできないのかもしれない。
それが彼の持つ、人工知能(Artificial Intelligence)の限界なのかもしれない。もしくは、本来の秀顕氏が、そういう人間であったのか、今はもう、確かめようがない。

009には、今、目の前にいる篠原秀顕が、人工知能なのか、”秀顕”氏がそこに残っているのか判断できない。
009ではないく、島村ジョーが、判断できないでいた。

009はすでに”答え”を出している。







ジョーはおもむろに、ベルトのホルスターへと手を動かし、スーパーガンを手にした。


「面白い物をもっているねえ?」


一歩前へ踏み出す。と、同時に、彼は秀顕の前に立ち、スーパーガンを彼の胸へと突きつけていた。



「おやおや・・・君もなかなかの顔をしていたんだねえ?・・・B.Gのセンスを見直してやらなければならんなあ」



胸につきつけられている銃、を、見ても、その感触を知っても・・・秀顕は変わらない。
恐怖。と、言う言葉を知らないかのように。


「・・・・君は何をしようとしているのかな?」
「パラライザーの設定をmaxにしています・・・・・心臓に直接打ち込むことで、・・・・心停止する。たとえ遺体が解剖されたとしても、誰も気づかない。あなたの年齢から言って、誰も疑わない」
「ほお、そんな便利なものがあるとはねえ」
「・・・・あなたは誰ですか?」
「君は、誰だね?」


秀顕は、まっすぐに009を見た。


「プロトタイプ・サイボーグ・・・コードナンバー009・・・島村ジョー」



















秀顕=人工知能(Artificial Intelligence)が、補助脳をフルに作動させた、が。
目の前にいる”サイボーグ”へ送った特化電通信にたいするレスポンスがない。
そして、アクセスする予定であった端末をみつけることができない。


さきほど、003と名乗ったサイボーグも同じだった。


プログラムされている、パートナーとなるべき”サイボーグ”を見つけたはずだった。
見つけ出さなければならなかった。






見つけることが、目的。









ミツケルコト。













ミツケテ、ツナガリ、完成。

















カンセイ。
カンゼン。

完全体。





ソウダ。
オモイダシタ。

ワタシガ、cyborgニ サレナカッタ reason。











「あなたの目的は・・・?」
「完全体に、なること・・・だ」








カンゼンタイ。


完全
かんぜん
カンゼン
perfection、Vollendung、perfezione、perfeccion、perfeicao・・・・



カラダナド イラナイ。






体が土へと還り、朽ちても私は生き続けられるからだ。
パートナーとなる”サイボーグ”の中で。





ズット サガシテイタノダ。
目的、purpose、モクテキ。














「あなたは・・・幸せでしたか・・・?」
「幸せ・・・、シアワセ・・・しあわせ・・・何を・・・・・・・泣いているのかね?」
「・・・幸せでs、・・・か?」
「男の子だろう?・・・何を泣くんだね?君はサイボーグで・・・はて、君は泣く必要があるのかな?」


不思議そうに、首を傾げる秀顕。
ぽたり、ぽたり。と、自分へと降り掛かる雫をよける事なく、受け止める。
その熱さに、疑問すら感じていた。

彼は、サイボーグじゃないのか?と。


「・・・・あなたは・・・どこにいるのです、か?」
「おかしなことを訊くねえ、サイボーグとは本当に面白い・・・。”ここに”ちゃんといるんだよ、私はちゃんと、いる」


秀顕は腹の上で組んでいた手をほどき、右腕をのばして、長い前髪を払い、隠れていた009の涙で濡れる両の瞳を見た。


「009、いい顔をしているねえ・・・」



2人はしばし見つめ合う。




「・・・・あなたは、誰、ですか?」
「覚えておきなさい、私、が・・・篠原秀顕だ」


















009の手が、スーパーガンのトリガーを引いた。















「fulfillment・・・・だ」


ニヤリ、と。秀顕は009にむかって皺の深い、薄い唇で微笑み、手が、009の前髪を押さえていた手が、重力に従い落ちた。



「うあああああああああああああああああああああああああああああああああっ」
















藍紺の空に星はなく。
地上に溢れる人工の光は、明日の夜も灯る。
















幸せだったか、どうかだって?
幸せだったねえ、人生で、繰り返すだけの暇な人間生活の中で、こんなに面白い”遊び”ができたんだからねえ。

そして今、カンゼンタイになったんだ。
プログラミング通り、プロトタイプサイボーグコードナンバー00・・・9の、手によってだ。








































====72へと続く


・ちょっと呟く・

山越えっ!

Wrap up Wrap up~♪

♪前半に置いてけぼり内容も、ここから~♪♪
♪片付けましょう~♪エビローグで♪

お♪またせしまた♪イベント~♪
男子校+お祭りしたくて~♪
ついでに事件にしちゃえ♪と~♪やってみたら♪あ~らら~♪
♪らぐびーさんのアドヴァイスが身にしみる~♪

♪できたら、全体事件の感想訊きたいです~♪
♪ち意味わからんぞ~この辺!突っ込み、よろしくです~♪


♪次回は♪もっとシンプル化~♪原作読み直しまくるぜ~♪





へい!
って・・・またエピが長引きそう・・・。

自分で書いておきながら、事件読み直すのやだなあ・・・。
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