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shimamura
じっとりと躯にまとわりつく湿気に不快感を感じながら歩く、アスファルトの歩道。
太陽はジリジリと人工皮膚を焼いていくが、日焼けするのかどうか、試したことがないので、解らない。
高く澄み切った空の青さは清々しく、真っ白な雲が気持ちよく流れていく・・・・それらはビル群に切り取られた歪なフレームに納まっていた。

雲は風に流されていくが、地上にその風は降りてこない。
行き交う人々の顔から流れ出る汗は、ビルに飲み込まれていくたびに、あっという間に乾涸らびてしまう。涼むために適当に選んだ店に入れば、出る頃には躯が冷え切ってしまい、外を歩けば熱さに躯が茹だる。



バランスの取れない街。



この街で、俺は生きていく。




生きていかなければ、ならない。
移りゆく時代に取り残されながらも、街は存在し続ける。
形は変わっても、この街は、俺が生きていた街で、俺が生きていく街、だ。


この街で、俺は1人だった。
夜は2人になった。
朝がくれば、再び1人になった。


そして、夜を迎えた。



ギルモア邸を出ることを決めてから見つけたアパートは、俺が人であったころのアパートとは、雲泥の差。同じアパートなのに、変に時代を感じてしまう。

3階建ての3階、2DKフローリング使用、収納クロゼット1。東向き。
いつの間にかドアにはめ込まれた、白いプレートの上には、”shimamura”の文字。

俺は、その文字をそっと指でなぞった。





この街に、俺と共に朝を迎えてくれる人はいなかったはず・・・。


新しく受け取ったドアのキーを差し込んだ、
取り付けたばかりのキーは妙に重々しく、ロックを解いた。
ドアノブを回してドアを開ける。

心地よく冷えた空気が俺を迎えてくれた。





途中で立ち寄った最寄りのコンビニで購入したのは、紅茶と珈琲の缶。アイスクリームでも、と思ったけれど、すぐに溶けてしまうから、やめておいた。どうせ外で夕食だしね。


「・・・はい」

俺は、紅茶の方を彼女に渡して、カーテンのないベランダの、ガラスの引き戸から見える一面の青に負けないほど美しい瞳の、彼女の隣に座った。


「おかえりなさい」
「・・・・・・・・・ただいま・・なんか、変な感じ、だね」
「・・・ちょっとだけ、ね?」
「荷物は、明日全部届く、よ」
「クーラーがついていて、助かったわ!電気も、水道も、ガスも大丈夫よ」
「今日から入居だけど、何もないから・・・やっぱり邸に戻ろう?」
「いつでも戻れるもの・・・今日はここに居ましょう?」
「布団もないよ?」
「・・・・暑いもの、いらないわ」
「フローリングじゃ、躯が痛いよ?」
「私は、平気!」

そういって彼女は、受け取った紅茶の缶を開けることもなく床に置いて、俺に抱きついてきた。

「・・・・・俺はキミの抱き枕?」
「痛くならないでしょ?これなら」
「キミはね?」
「私は、ね」
「・・・俺は?」
「・・・・・う~ん、がんばって!」
「なんだよ、それ・・・」


俺は拗ねたように、甘い香りのする彼女の髪に顔を埋めた。







この街を選んだのは、俺。
それを黙って受け入れてくれたのは、彼女。




この街で、俺は始めようと、思う。
この街で、俺は生きていく。
この街で、彼女と2人。

夜を過ごし、朝を迎える。



1人じゃない。
永遠の2人。



「・・・・我が儘だった、かな?」
「どうして?」
「わざわざ、邸を出る理由なんて、なかっただろ・・・・」
「あるわよ!」
「どこに?」
「・・・・・ドアの、観たのかしら?」
「観たよ」
「・・・・・・そういうこと、だからよ」
「そういうこと、だね」
「電話に出ても、お客様が来ても・・・・」
「キミはshimamuraですって、言ってくれるんだね?」
「そうよ。私もshimamuraなんですもの」
「・・・・うん・・そうだったね」







end.










・あとがき・

勢いって怖いなあ・・・・。
大地くんとこで、ジョー誕・セリフだけプロポーズを書いて、次は・・・これっすか?!

これは、F1ジョーではないです。
F1ジョーなら、もうちょっとリッチなはず(笑)
う~ん、記者とかどっかの研究所でアシスタントしてるくらいでしょうか?

ちょっぴり妄想を広げると、「でい・ばい・でー」の2人の将来でも良い感じ~。
あくまでも妄想!

お好きに料理してください・・・・書き逃げっっε=ε=(┌ ・)┘
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