RSSリーダー
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2
3分間
オレの人生7不思議、その1.
男のくせに、しっとりと長い睫で目元に陰を作ってしまう男(=ジョー)
(最近、下睫もくるりん、としてたこと発覚)

オレの人生7不思議、その2.
堂々と人前でジョーを抱きしめるわ、キスするわ・・・。
流石パリジェンヌ!なのに、なんでジョーのことを話すときは、
あんなに恥ずかしがるんだろう・・・?意味ないっすよ・・・。

オレの人生7不思議、その3.
龍 香奈恵(りゅう かなえ)24歳。
その存在自体が・・・?。


温かな春の日差し。桜はもう散ってしまったけれど、空はだんだん高くなるばかり。
その青さが、季節が変わりきったことを証明するかのように、
新緑芽吹いた黄緑色の木々とのコントラストによって、オレの浮かれた気分に拍車をかける。

穏やかに気温も上昇し、今日から外でのオープンカフェも再開する。
余計な仕事も増えてしまうが、オープンカフェでアルバイトという、
名前の魅力がイメージ先行か。活きの良いバイトも2人ほど増え、相変わらずの日々。
大学の方も春のほのぼのさ加減に負けないくらいに、順調。



ドアのチャイムが ちりりんっと鳴る。
カフェ"Audrey”にようこそ!


季節が変わると言うことは、当然、新メニューも加わるということ。
1週間ほど前にウンウン唸る兄貴がいた。そんなに悩む必要があるのか、疑問だ。
普通にチョコレートケーキ1.2.3.でいいと思うだけどなあ。


「本当にあんた、あのお兄さんと血、繋がってるの?」


いつもの時間・・・ではないけれど、いつもの席。
淡い光を受けて眩しいくらいに白いコットンの、裾がレースで縁取られたカーテンが、
フレンチスタイルの出窓によく似合っている。テーブルには花を飾らずに、
室内の黄色と白のイメージカラーとバランス良く、ライムグリーンやポトフ、
アイビーで飾る。それがお洒落だと言って下さるお客様に申し訳ないが、
真実は、花は枯れて、手間がかかる。花代もばかにならない=観葉植物、
長生き。手間いらず。と、言う打算的な考えなんです!っとは
口が裂けても言えない、オーナーの弟です。

メニューを渡さなくてもすでに、この店のものはしっかり頭に入ってる、
義姉さんのお得意さま中のお得意さまたち。いつもは夕方にやってくる2人が、
今日は珍しくランチタイム・ラッシュが終わる頃の時間にやってきた。

「ご注文は?」

営業スマイルも板に付いてきたオレ。口の悪い香奈恵さんの相手はしない・・・。
香奈恵さんは慣れたもので、そんなオレの態度も痛くも痒くもないらしい。
テーブルに頬づえをついて、少し尖った顎を乗せる。
左右にひっぱた大きな口はキラリと怪しげに光り、女を主張しているが、
目元に残るそばかすのせいで、彼女の物言いや態度よりも年令が若いことを
主張している。切り長い涼しげな、猫のように少しつり上がった目は、
面白そうに目の前に座るパリジェンヌに注がれて、腰近くまで伸ばされた艶がある黒髪は、
彼女の背中で戯れる。数ヶ月前、正式バレエ団に迎えられた新進のプリマドンナ・・・
そんなことを言われても、今のオレには、ただの意地悪な義姉さんのお得意様だ。

バレーリーナのイメージはやはり・・・・

オレの目の前に、ちょこんと座り、窓からこぼれ落ちた陽に輝く亜麻色の髪は
天使の輪を作り出す。白く透き通る肌は頬を少しばかり桜色の染めて、
彼女が新メニューのどれを試そうか、真剣に悩んでいる証拠。
全部頼みたい気持を一生懸命に抑えているのか、少しばかり噛みしめる
、「瑞々しく潤った果実のように、食べ頃な彩りの唇」から・・・・
オレは彼女が言うであろう言葉をまつばかり。

「ああ!だめよ・・・決められないわ!!」

困ったように、泣きそうに・・・。
大きな夏の空色よりも明るく、深い蒼瞳を悩ましげに潤ませて、
それらを縁取る長く軽やかにカールしている睫を揺らし、眉根を寄せて、
オレに助けを求めるように彼女はオレを見上げた。

最高です!
今日も可愛いです!
素敵です!

フランソワーズさん!

オレはうっとりと彼女の悩ましげな顔に見惚れてしまう・・・。

「ちょっと、弟・・・・私には注文を尋ねないの?」
「・・・オレの名前は大地です」
「あんたには、立派すぎるから、名前負けしなくなったら愛を込めて読んであげるわよ」
「・・・愛は遠慮させていただきます」

「ああん、もう!どうしたらいいのお?・・・香奈恵さんはどれになさるのぉ?」

悩ましげな、少し鼻にかかった甘い声・・・やばいです、その声は!!

「フランソワーズ、ちょっと落ち着きなさいよ・・・じゃないと真っ昼間から
弟がやばいことになるでしょ!」

何を言い出すんだ!香奈恵さん!

「?・・・どうして???」
「・・・あんた、鏡を見なさい・・・」
「あら、鏡ならちゃんとレッスンの時も、朝も夜も見てるわ?」
「・・・ねえ、島村っちは、あんたにどういう教育をしてるわけ?」
「?・・・じ、じ、ジョーが、わ、私を教育?」

話しがまったく見えていないフランソワーズさんに、香奈恵さんは大きくため息を吐く。

この純粋可憐な麗しい聖女に、そんな下世話な話が通じるもんか!
オレはちょっと、得意げになる。

「・・・弟、私はアイスティーと」
「待って、待って!私まだ決まってないわ!」

フランソワーズさんを無視するかのようにオーダーしだす香奈恵さん。

「・・・いつ決まるのよ?」
「・・・”キミに言いたい春の告白”(イチゴミルフィーユ}
”甘酸っぱい愛は耳元に”(アップルゼリーのケーキ)
”食べ頃のキミはぼくのもの”(5種のマカロン・セット)
”小鳥のように愛を歌えば”(春のフルーツ・ケーキ)
”とまどいも愛おしさ”(紅茶ケーキ)の全部が美味しそうなの・・・!!」

新作のケーキたちの名前を読み上げた、その声をオレは一生忘れない・・。

「・・・2つくらいここで頼んで、あと持って帰って島村っちと食べたら?」

「・・・」



あれ?




香奈恵さんの言葉に、フランソワーズさんが手に持っていたメニューに
顔を隠すように俯いた。彼女の肩に寄り添っていた、
亜麻色の髪が哀しげに彼女の横顔を隠した。

「えっと・・・フランソワーズさん?」

「ジョー・・・もう行ったの・・・」

涙交じりの声。
ただ、メニューが決まらないだけじゃなかった・・・。
今思えば、今日のフランソワーズさんはいつもより、少しはしゃいだ感じだった、が、
それは一生懸命に明るく振る舞おうとしていただけなんだと気がついた・・・。

「どういう意味?」

香奈恵さんはメニューを人差し指で、ついっとテーブルに押し、
隠れたフランソワーズさんの顔をみようとするが、フランソワーズさんは
メニューにしがみつくように、そのままメニューと一緒に ぱたり。
と テーブルに突っ伏した。

きらきらと輝く彼女の髪が、テーブルに広がる。
髪の隙間から見えた彼女の首筋・・・華奢な背中へとなめらかにつながる。

「・・・お休みがなくなったの」
「はあ?!」

香奈恵さんはフランソワーズさんのその言葉に、身を乗り出した。

「・・・・・・緊急で戻らなくちゃいけなくて・・・・・・・”ごめん、行く”って・・・
それで・・・もうベッドにいなくって・・・」
「帰ってきたのいつよ!?」
「・・・2日前」

オレは美しいフランソワーズさんの後頭部も気になるが・・・香奈恵さんの沸々と
わき上がりつつある怒りに、恐怖心を抱きつつある。

だけど、オレの予想に反して、香奈恵さんはこれ見よがしに大きなため息をついただけで、
それ以上は何も言わなかった。

「ほら、弟!」
「は、はい!!」
「私はレモン・アイスティ!あと、新作全部持ってきて!それと、
この子が好きな”恋の始まりはアップルパイ”と
”七つの恋のタルト・季節の予感”もね!あと・・・」
「か、香奈恵さん?まじで?」

次々にオーダーを出す香奈恵さんにストップをかけようとしたとき、
後ろから ゴイ~ンっと義姉さんにトレーで叩かれた。

「大地!お客様に口答えしない!」
「いっつあ~~~~~~~~~!!!」
「さすが萌子っち!やるう~♪ フランソワーズにはアップルティね」
「ほら!さっさと行く!歩く!働く!」

ああ・・・最強コンビがオレを苛める・・・。

オレは義姉さんに背中を蹴られながら、厨房へと歩く。
フランソワーズさんが気になって、ちらり と彼女の座るテーブルを盗み見た。
義姉さんは、その手をフランソワーズさんの背中を優しく、優しく撫でていた。
香奈恵さんは、フランソワーズさんの後頭部をくしゃくしゃっと撫でてから、
何事かを話しかけている。その時の香奈恵さんは・・・オレの前では絶対に
見せないくらいに、ほがらかに、優しい口元で・・・細い目をさらに細めて・・・
フランソワーズさんに、多分、元気の魔法をかけているところだった。

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、香奈恵さんが可愛かった。


オレは出来るだけ早く、けれど盛りつけは特別に!っと兄貴に頼み、飲み物を用意する。
トレーに用意された飲み物を乗せたき・・・





bおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんんっっっっっ





耳を覆いたくような爆音がカフェに轟いた。
店中の客が一斉に外へ注目する。
オープンスペースに居た客は、その音に耳を塞ぎながら不満そうに立ち上がり、
一言文句でも言いたげな勢いだった。

それは○○ダの大型二輪スポーツクルーザーだ・・・個性的ななデザインで、
真っ白なボディに黒いラインがアクセントになっており、精悍なイメージのフロントフェイス、
スマートにまとめられているが、あんな厳ついバイクを軽々と乗りこなす人物は・・・
パステルカラー溢れる春の世界にはまったく不似合い極まりない。

ライダースーツは黒。
ヘルメットも、黒。

怪しい黒ずくめの男は、乱暴にバイクをカフェに横付けしたかと思うと、
早足でカフェに入ってくる。その場違いな男に、店中が・・・息をのんだ。


ドアのチャイムが ちりりんっとなる。
店が、人が、空気が、全てが、その男に飲み込まれる。


義姉さんが、その異様な空気に立ち向かうように、動いた。
店中が義姉さんのすべてを見守る。
オレも、大切な義姉さんに何かあったら!と身構えた。
トレーをそのままに、レジからその男の前に立ちはだかる。




こういう時、なんて言えばいいんだ!!
ジョーならなんて言う?!






男は、足を止めることなく手慣れた手つきでヘルメットを外す。


「?!」

「あらららら・・・まあ!」



明るい栗色の髪が、
ふわりと。

褐色の瞳が、
きらりと。

人を魅了する、
東洋と西洋の神秘的な・・・それが


黒い呪縛から解き放たれた・・・。



男は乱暴にオレにヘルメットを押しつけた。


「大地、3分だけしかいられない!計ってろ!」


「え?!」



人が見ている。
人が注目している。



男は、いつもの席で、いつもと違った様子で座る彼女に近づく。
香奈恵さんはニヤリと笑って立ち上がり、男とすれ違いざまに一言、何かを呟いた。
男はそれに軽く頷いただけ。



亜麻色の髪が美しい女性は振り返ってイスから立ち上がり、驚いたように男をみた。
男はそのまま女性を力強く抱きしめた。




男は囁いた。

「 行 っ て き ま す の キ ス は ?  」



男は、女性の頬に自分の頬をすりよせ、
右腕は腰から背中、そして女性の後頭部へと移り、愛おしそうにその指に髪を絡め、
彼女の頭を上向きに傾けさせて。




”瑞々しく潤った果実のように、食べ頃な彩りの唇”を・・・・。






きっちり3分間。







オレ
なまの大人チュー・・・初めて見た・・・・・・。




角度を少しずつ変えながら。
甘い息づかいが、空気を伝う。
時折切なげに聞こえる、女性の喉を鳴らすような声は
男の名前を呼んでいる・・・。

男は彼女の唇をこの世の美酒と言わんばかりに酔っていく。
深く味わいつくそうと、彼女と繋がる唇に熱を込める。



どこかで撮影でもしてるのか?

ここは現実なのか?

これは仕組まれたどっきりショー?



映画館で見るどんなキスシーンよりも・・・印象的で。
オレは絶対に後悔すると思う。
こんなものを見せつけられたら、
今後どんな映画やドラマのラブシーンもドキドキしなくなる!
色褪せる!面白くなくなってしまう!


なんてことをしてくれた!
ジョー!

オレは今後、不感症と言われるんだぞ!
てめえのそのキスシーンのせいだ!


「島村っちさん!3分よ!」


義姉さん、しっかり計ってたんだ・・・。

ジョーは義姉さんの声に反応する。
ゆっくり と 繋がれた熱情を引き離す。

瞼を閉じたままのフランソワーズさんの額に、軽くキス。


「行くよ」

「行ってらっしゃい」



フランソワーズさんは極上の微笑みでジョーを見送る。


ジョーはオレからヘルメットを奪い取るようにして、
店から去った。


午後2時46分マイナス3分。
オレの人生にこの3分間は必要ない!


店の前から荒々しい轟音が走り去る。


春の心地よい、ほんのりとした陽の光が窓に射して、
オレは眩しくて、眩しくて。
お客様に出した、グラスの氷が からん っと音をたてた。

いつもの時間、いつものランチタイム・ラッシュも終わりに近づいてきてる。
今日も店は忙しい・・・。


何事もなかったかのように店が、人が動き出す、が。
けれどもあんなシーンを見せられたら・・・簡単には忘れられない。
ちらり ちらり と客はフランソワーズさんを見る。
でもそれは・・・いやらしい視線でも、好奇心な視線でも、なんでもない。

魔法のような出来事を惜しむような視線。
誰もがきっと明日には忘れてしまうだろう。
誰が、どこで、どんな風にキスをしたか・・・・。

けれど、キスシーンを見るたびに、ちょっとだけ。
ほんの一瞬だけ、ジョーとフランソワーズさんの・・・熱が蘇るんだ。


視線なんてそんなことはちっても気にしないといわんばかりに、
潤んだ瞳と・・・キスの・・・ジョーの余韻が残る唇にそっと指先でなぞる。

フランソワーズさんがイスに座り直すのを確認して、
香奈恵さんも席に戻ろうと歩き出したとき、香奈恵さんはオレをみて意地悪く笑った。

「頼んだの、早くもってきてよ!」
「お、おう!」
「それと、あれくらいでビビってたら、あの子たちと付き合ってけないわよ~」
「?!」

香奈恵さんの言葉に義姉さんがの瞳が きらりんっ と光った。

「今日以上のことがあるの!長いこと接客業やってるけど、こんなの初めてよ!?」

義姉さん、そんな四六時中こういうことが、あっちのこっちのカフェであったら、
もうドラマも映画も、空想も妄想も入りません・・・。小説なんて売れなくなるよ?

「ふっふっふっふ。訊きたい?」

義姉さんは力強く、何度も何度も頷いた。

「じゃあ飲もう!どうせ明後日は店の定休日でしょ?島村っちがいない時しか
フランソワーズを飲ませられないのよ~。
明日の夜、飲みましょ!うちで!いろいろいろいろいろいろいろいろいろいろいろあるから♪」

香奈恵さんはそう言いながら、ちらり とオレをみた。

「弟、島村っちはね、前はあんなんじゃなかったのよ?」
「え・・・?」
「2人が付き合う前は、ほんとヘタレでね~・・・苦労したのよ?フランソワーズ・・・」
「付き合う前・・・知ってるんすか?」
「あの子がスクールに来たばかりのころはまだ、フランソワーズの片思いだったのよ」
「ええ?!」
「だから、女次第で男は変わるのよ。男磨きたかったら、いい女捕まえな!」

香奈恵さんは面白そうにオレにウィンクをして、
フランソワーズさんの席へと歩きだした。その後ろ姿を見て、思った。
香奈恵さんはちゃんとプロのバレエダンサーだって。
その動きは、しなやかで、足音もなく、重力を感じさせない歩き方だった。

彼女の背中で風に触れて流れる髪が、オレの胸のどこかに残った。



香奈恵さんの後ろ姿は、可憐と言うよりも・・・力強く。けれど柔らかい・・・・。
オレは、彼女の後ろ姿に惹かれた。


ん?


んんん?


んんなあああああ?




ジョー!!!!!!!責任取りやがれ!!!!!!!


end.






・あとがき・
シリーズ第3弾!
「3分間」

えっと、一応。
このお話はすでに適当~に書いてあったものなんです。
(当時は、大地君ではなく、いろんな男の子がいろいろフランちゃんにアプローチするものの、最後でいつも島村っちに美味しいく横取りさてしまう・・・という展開)

切ったりはったり文章作業だっなので、流れにが不安。
う~ん・・・ネタの展開の仕方がやはり似ているのは(1,2ともそうだし)私の趣味?

ちょっと頭をリフレッシュして
別の流れを考えます!
short storyのイワンのがらみをこっちに繋げて書いてみようかな・・・
違う展開になるかな?


バイクはなぜ?かっていうと。
車だと間に合わなさそうだから(笑)
島村っちは経験豊富なので・・・裏道もバイクで
やってはいけない乗り方知ってます!

バイク描写・・・修行しますx100000(ノ_<。)うっうっうっ

描写ネタがワンパターンになりつつあるので修行にでないと!
web拍手 by FC2
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。