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君に振り回される自分がいる/4
「仮面ライダーになんかに助けてもらう必要なんてないだろっ、ボク(=009)がいるんだからっ!」


飛び出したジョーの言葉が、偶然にも司会者が口元にさしだしたマイクを通し、テーマソングも鳴り止んでいたスピーカーによって野外特設ステージへと響かせた。

離れた場所で見守っていた家族が、驚きに口をばっくりと開ける。


<サスガ009ダネ♪>







***


落ちた沈黙と言う名の爆弾が爆発した。
大歓声中に入った鮮やかな笑いが、冷やかしの口笛とともに野外特設ステージを超えて、遊園地中に響き渡る。

遊園地3大名物の一つであるホラーハウスへと向かう人々が、一瞬何事かと足を止めて野外ステージの方向へと視線を止めた。







「・・・あ・・・・・・れ・・・・え?」


発した声を、自分の内部からではなく、外部スピーカーから聞いたジョーの両耳は火がついたように赤くなり、舞台に立つ敵兵士2人と主役の仮面ライダーは、009が加速装置を押してもいないのに結晶時間風景を作っている。


「じ、j。っ!ジョーっ!」


フランソワーズの声に、は!と、我に返った女性司会者。
どんなハプニングもこなしてみせる、それが、プロ!と、ぐっとマイクを握りしめて力いっぱいに2人にむかって、腕を伸ばして叫んだ。


「仮面ライダーっ!!愛する”恋人”を自らの手で守りたい、そんなジョー君のために、力を貸してあげて!」


司会者の叫びに、仮面ライダーは力強く握りこぶしを作り、顔前に持ってくると、ヒーローらしく、心得た!とばかりに大きくうなづいたことにより、舞台が再び動き出す。

司会者の『愛する”恋人”』と言う台詞に、フランソワーズがジョーを追いかけるようにして顔を紅く染まる。
特設ステージはさらに盛り上がり、その勢いに乗ってどこからともなく現れた、敵兵士Bが”いけ!”と号令をかけると、わらわらと未来からの敵兵士たちが仮面ライダーに襲い、戦いの火ぶたが切って落とされた。


「も!ジョーっ何を突然っ!」
「だって・・・さ・・」
「だってもなにも、お芝居なのよ?」


朱色の顔を長い前髪に隠しながら、恥ずかしさにジョーの視線は近くの舞台に設置されている階段へと向いていた。


「解ってるよ・・・っ」

---でもっ・・・!


『・・・・本当に、仮面ライダー(ヒーロー)がいたら・・・きっと助けてくれていたわよね・・・』


不意に耳に飛び込んで来たフランソワーズの声にジョーの胸が軋み、ギリギリと彼の胸を押し潰すように責める。

それは今更な取り返しようのない過去のこと。
起きてしまった事は、どんなに後悔しても無駄なことだと解っていても、どうしてもジョーは、フランソワーズのことを、彼女の”家族(ジャン)”のことを思う度に、自分の数字を憾(うら)む。


彼女の数字は、003。
自分の数字は、009。

いくら無敵だ、最強だ、最新だと言われても、自分よりも先に改造されてしまったフランソワーズは、助けようがない。
彼女が改造されているころ、自分は何も知らない”一般人”だったのだから。



けれども、もしも、自分の方が早く改造されていたら。
絶対に彼女が改造される前に、助け出していた。


もっと早く、改造されていたら、よかった。

そしたら、フランソワーズを助けてあげることができた。
そしたら、フランソワーズはお兄さんと暮らせていた。

フランンスで。
幸せに。

バレエを踊り、新しい家族と一緒に・・・・。





---なんで最後に改造されたんだよ、ボクは。




だから、せめて・・。
過去に出来なかったことを未来に。

今のボクができる限りの全力を尽くして、フランソワーズ/003を、守りたい。


たとえ、それがお芝居であっても・・・・。







「わかってるよ、お芝居って、・・仮面ライダーだから、ね・・。ごめん、変な事言って」


ジョーは、静かに薄く全身の力を抜くようにして、息を吐き出した後に、フランソワーズにむかって照れたように紅い顔のままの笑顔で言った。


「ジョー?」
「うん、仮面ライダーだからね」
「ジョー、どうしたの?」
「どうもしないよ?」


フランソワーズは不安になる。

敵兵士Aの手をするりと抜けて、フランソワーズはジョーの傍らに寄り添い、彼の腕の袖を握って少し引っ張ると、ジョーはフランソワーズの方へと顔を傾けた。
左眉根が右のそれよりも下がり、含み笑いに似たその笑顔は、何かを我慢しているとき、何かをこころの奥に隠しているときに、使う笑顔だと、フランソワーズは確信した。


いつも、そうだ。と、不安になる、フランソワーズ。
自分はいつも”人のこころ”の動きをちゃんと把握することができない。


「ね、乗り物好きでしょ?仮面ライダーはバイクに乗れるのよ!」


相手の気持ちに反応するのがいつも、遅くて、鈍くて、そのときに必要である動きができない。

大好きな人なのに。
大好きな人のことなのに。

隠されてしまうジョーの本音(気持ち)が、ジョーと自分との関係が”それだけ”の関係であることを強調されて。

彼のことがいくら好きでも、彼との距離は常に”仲間=家族"。
見せてくれてない、言ってくれない本音を、聞けるのは”特別な人”だけなのね。と、不安になる。



---アタシは、なれないの・・・?



笑顔を客に向けたときに、ふっくらとした頬にできたえくぼが、可愛い人だったな。と、フランソワーズは入場ゲート入り口でジョーに手を振った女性を思い出した。


「ね、ジョー、乗り物好きでしょ?素敵なバイクに乗ってるのよ!」


知ってるでしょ?と、フランソワーズは明るい声でジョーに言った。
思い出した女性を、その”眼”で捕らえてしまうのを振り払うようにして、ジョーにだけ、ジョーに向かってだけ、笑いかける。掴んでいる彼の袖の手に力が入る。

敵兵士Aは自分の手から逃れた人質を観ながら、舞台上の進行をチェックする。敵兵士Cは、なんとなく2人の雰囲気(ムード)に押しのけられるように、ジョーの腕から手を放して、フランソワーズと入れ替わるように敵兵士Aの隣に立った。

観客はいつの間にか先ほどのハプニングを忘れ、舞台上のアクションに夢中となって誰も2人を観ていない。

耳を塞ぎたくなるような、大歓声と特撮アクション専用の効果音が鳴り響く舞台の上で、ぽっかりと、浮かび上がるように2人の周りだけ違う時間が流れる。
互いを見つめ合った刹那の時間に、飲み込まれた、竹岡(C)と南川(A)は舞台上の進行チェックを、自分たちの仕事を忘れて、人質役として連れて来たジョーとフランソワーズの2人から目が離せなくなっていた。


「うん。好きだよ。・・でも、バイクはボクだって乗れるし」
<ドルフィン操縦するんだよ、バイク以上だと、思わない、フラン?>


彼女のウェスト部分に添えられていた敵兵士Aの手が離れたことに、気持が少しばかり浮上することを感じてしまい、自分という人間の都合の良さに、苦笑しながらジョーは答え、口にしない言葉の続きを脳波通信を使った。


「赤いマフラーよ?」


ね?とってもかっこいいわよね♪と、同意を求めるフランソワーズは、一歩大きく踏み出して、ジョーの正面に立ち、小首を愛らしく傾けて、甘えるように、ジョーの腕を抱きしめた。


「いつの次代の仮面ライダーだよ・・ボクたちだって、さ、ね?」
<(みんなと(キミ)とお揃いのを持ってるし、黄色だけどっ赤にしたっていいんだからね。・・・防護服と見分けつかなくなるけど・・いいの?>
「ベルトがすごいの♪」
「つけてるだろ?」
<防護服にさ>


『”仮面ライダーを倒すんだー!!”』の、かけ声虚しく敵は、仮面ライダーにばった、ばったと敵が倒されていく。
少しずつ2人の空気が周りと馴染み始めていくと、は!として、竹岡、南川の2人は自分たちの今の立場に気がついた。



「ただのベルトじゃないのよ?」


左に傾けていた顔を、今度は右へかくん。と、移動させた。
観ていた敵兵士A(南川)が、思わずフランソワーズの動きにつられて、首を傾けてしまった自分に照れた。


「ベルト・・ねえ・・・」
<ボク(ら)のだってその辺じゃ買えないし売ってないんだけど?>
「決めポーズだってバッチリよ!」


ジョーの腕を放して、むん。と、両手の拳を力強く握ると、可愛らしいファイティング・ポーズっぽい形を作り、ジョーに訴えた。


「決めポーズならボク(ら)誰だって出来るよ、それくらい」
<1人より9人で決めた方が迫力があると、思わない?9人だよ、戦隊ものだって9人はなかなかいないんだからね>
「武器だって色々あるのよ!」


ほら、ほら!と、舞台上で、決めポーズを取る仮面ライダーの手を指差して、ジョーの正面から、彼の隣に移動する。


「すごいのなら、ボクらのもだよ」
<麻酔銃になるし、戦車だって一発で破壊できるし、氷付けにだってできるんだからさ>
「でもっでもっでもっ!」


何を言っても言い返してくるジョーに対して、必死にフランソワーズは仮面ライダーの素晴らしさを必死でアピールする。
当初はジョーの気分を盛り上げるためだったのだけれど。

そんなフランソワーズの思いには気づかないジョーだけれども、日頃の(マニアックな)勉強の成果を披露するように、一生懸命なフランソワーズの姿は微笑ましく感じるジョーは、胸に浮かび上がってしまった思いを、微笑ましいフランソワーズの姿を見る事で振り払う。が、どうにも好きな彼女から必死に別な男の素晴らしさを(いくら架空の人物でも)語られると無意識にライバル心が刺激されるようで、素直に”そうだね、すごいね”と、言えば済む事が言えなくなってしまっていた。


舞台上では、戦いが続いている。

一生懸命にアクションシーンを熱演している仮面ライダーの視界にちらちら映る、人質たちの様子。
仮面ライダー役の男は、何度も演じている決まりきった動きの余裕さからか、カップルで人質になっている、今回の参加者は、やけにイチャイチャと、自分たちの演技を観る事もなく2人の世界を作っていることに苛つき、意識がそっちへと向いてしまう。




「でもっ、(アタシたち)変身できないじゃないっ!!」
「っう・・・・」


2人のやり取りに、いったい何の会話なのだろうか。と、敵兵士Cの頭に?マークが浮かぶころ、舞台には敵兵士AとC、そして、いつの間にか現れた未来の敵ボスの3人のみとなっていた。

変身できない。の部分で押し黙ってしまったジョーは、ぐ。と喉に力がはいる。
確かに、仮面ライダーと違い変身はしない。



そのために、変身ポーズなどない。


「・・・・うん、そうだね。変身できるのは、すごいよね」


やっと、ジョーが認めた。始めはジョーの気分を盛り上がるつもりで言っていたのがいつの間にか目的が変わってしまっている会話内容。


「ふふふ♪ね、すごいわよね!ね!でしょう?素敵でしょう!」


ふと、ジョーの胸に、5月のさわやかな空には似合わない、冷たい風が吹く。
よく考えてみれば、常々、とんでもない物(者?)たちに張り合い、嫉妬している気がしてならないジョーは、アーチ型の屋根がある特設ステージから視線を、観客席にむかって流し、燦々と輝く太陽の眩しさに目を細めた。


「そうだね、変身できないよ・・・・。仮面ライダー(たち)みたいにはね、・・・・。子泣きじじいに、ひこにゃんとか、京都たわーのタワワちゃんに・・・さ・・」


そういえば、舞台前にフランソワーズのご機嫌を直したのは、当遊園地のイメージキャラクターだったことを思い出し、もしかしらた、自分は、キャラクター以下なのかもしれない。と、空の青さが目に染みる。


「仮面ライダー、残る敵はあと3人よっ!!」


司会者の声に、仮面ライダーはポーズを取った。
そして、いつの間にかジョーたちの近くに現れていたボス怪人に向けてビシっ!!と指差し勝利宣言。


「人質のお友達を今、仮面ライダーが助けますっ!みんなっ!!仮面ライダーを応援してね!!」



決まった。と、仮面ライダー役の男、濱田は自分に酔う。が、重たく汗臭いヘッドの狭い視界にいる参加者の1人はあらぬ方向でため息をつき、そんな青年に対して、街で見かけたら絶対に落ちるまで声をかける。と、思えた、女性は怪訝に首を傾げていた。

むか。と、苛立ちが暑苦しく汗臭い、重たい着ぐるみの中で何十倍にも膨らむ。


「ねえ、ジョー」
「んー?」
「どうして、ここで子泣きじじいさんが、なの?」
「えー・・・、と、まあ、同じ、キャラクターだから、かな?」


敵兵士Cである竹岡は2人の会話の子泣きじじいに戸惑いながらも、なんとか道場の先輩の知人であるジョーに一言、「あの、・・倒されにいきますので・・」と挨拶をすませ、敵兵士Aに、人質を任せる演技をした後に仮面ライダーに挑み、いつもよりも、乱暴に投げ飛ばされて舞台を去っていった。

そんな敵兵士Cを視界の端で見守りながら、ジョーは曖昧にフランソワーズにむかって笑いかけた。が、ぼそぼそとその口の中で日頃感じている不満を呟いた。
それらは”ヤキモチ”であり、つまらない”嫉妬”であり、なんともまとまりのない内容の日常の愚痴なようなもの。聞いてみれば”惚気”と取れないこともなかったが、近頃、敵兵士Aである南川の彼女は、あるアイドル・グループにはまり、熱中していく様を観ていて芽生えた複雑な心境がジョーの呟きにうん、うん。と、無意識に首を縦に動かしてしまう。

それらが自然とジョーの不満の呟きと重なったとき、彼の頭にぱあ。と、とある閃きが「仮面ライダーになんかに助けてもらう必要なんてないだろっ、ボク(=009)がいるんだからっ!」のジョーの声とともに降臨した。


南川の個人的なことであるが、先週の飲み会にたまたま顔を出した彼女に対して、平気でセクハラまがいなことをしでかした、仮面ライダー(濱田)は、南川の彼女であると、知っていながらも、携帯の電話番号とメルアドまで手にいれて、しつこく会おうなどと連絡を入れていたのだ。

それらの行動の被害は、昔からあったが、今は司会者の夏実ちゃんの友人から、案内(受付)のバイトの女の子たちへと広まって、いつの間にか野外特設ステージ関係者を超えて、園内の中での”ステージ関係”の評判は、たった1人のヒーロー(役者)のせいでどんどん、悪くなっていく。

部所が違うバイト同士の飲み会(コンパ)で、なぜかステージ関係者がハブられることも、しばしば。
野郎ばかりのステージ関係では、それは多いに痛い出来事である。


---どうせオレは・・・。それに、なんだか似たような苦労をしょっているみたいだし。


左右、フランソワーズとジョーに挟まれる形で立つ敵兵士Aは、ジョーの腕を離して、ぽん、ぽん。と、励ますように叩いて言った。


「あの仮面ライダー、実は偽物って言う設定なんで、思いっきり(日頃の鬱憤を晴らすように)殴っていいですよ!」
「え?」
「参加者はそういう役なんで、あの役者さん、鍛えられてますから、がんばって倒してくださいね」


敵のボス怪人が思わず声を出す。


「お。おい!」
「ボス、しゃべっちゃダメですよ!」


2人をボス怪人に引き渡しながら敵兵士Aはフランソワーズに挨拶し、派手なバック転を披露したものの、仮面ライダーにすっぱりといつもよりも多めに蹴られて舞台袖に消えた。


「・・・・殴っていいの?」
「偽物さんだったなんて・・・!」
「・・・」


律儀に、それは違います。と、言いたくても、舞台上では総ての台詞が録音テープで流される、ボス怪人のために、押し黙っていた。


「そっか・・・、偽物だからね」
「・・・でも、ジョー、だったら本物の仮面ライダーが・・」
「いや、ほら、だって・・・・仮面ライダーのお手伝いだよ、お手伝い!」


フランソワーズのウェスト部分に触れてい敵兵士Aの株が、ジョーの中で一気に上昇する。

観なかったことにしよう。そうだ。素手じゃなかったし、分厚い手袋だったから、感触とか解らなかっただろうしね。と、心の中で呟いた。










***


「おいっ!竹岡っ予備のライダーの衣装っどこだ!!??シナリオ変更っ!」
「え?!」


出番を終えた役者たちがごそごそと脱いだ衣装の汗臭さが充満した控え室のドアがバーン!と勢い良く開き、敵兵士A役の南川が、頭にかぶったヘッドを乱暴に脱ぎながら言った。


「本当の敵ボスは仮面ライダーだ!」


敵兵士A役の南川は、見事な素早さで来ていた衣装を脱ぎ、予備の仮面ライダーの衣装に着替えはじめた。
何がなんだかわからないが、マンネリ化したシナリオに舞台を永遠と繰り返す役者たちは”何か”を感じ取り、わくわくと、南川の案に耳を傾けながら、着替えを手伝う。


「濱田さん(仮面ライダー(主役しかやらない)/大ベテラン/ヒーロー役をやっていることを常にネタにして女の子を口説き周りに被害者続出)がそれでキレなきゃいいけど・・」
「いいんだよ!あのどーしよーもねえ、スケベ親父!オレの茉菜にしつこく手ぇ出しやがって!どんだけ周りに迷惑かけてんのか解ってないし!それにさ、今シーズンで(バイト)辞めるから、ちょっと予定より早いけどオレが責任取るっていう形で辞めりゃ、納得するだろ?大げさに、辞めてやるからっ」
「え?辞めるの!?」
「何も知らなかったで通せよ?これも、オレが勝手に用意していたってな!」
「でも、あの参加者がちゃんと乗ってくれるかなあ?」
「乗らなかったときは、そんときだよ!」
「それじゃ、夏実ちゃん(司会者)に言ってくるぜ!」
「頼むな!夏実ちゃんの助けがなきゃ、困るからなっ」
「でも、いーのかよ、せっかく台詞有りの役やってんのに・・」
「好きだけどさ、この道で食ってくなんて考えてないって・・・大学卒業したら実家継ぐから、地元に帰るし」
「へー。そっかあ、南川ってもう4回だっけ?」
「隣の部屋(プロダクションに入っている派遣の役者)には、どうする?」
「あ、黙っとけよ!邪魔されんの確実だかんな、揉め事に巻き込むのはちーっと、申し訳ない!」
「オッケー」
「5回、留年したからな」
「実家って何やってんだ?」
「米屋」
「ほー!」


その場にいた全員に勝手な行動に対する不安がないわけではないが、南川の英断と勇気に感謝した。
これ以上、(子どもたちの夢と希望を生む)愛する職場(バイト先)を、たった1人のセクハラ・ヒーローに荒らされては、良いものが作り続けられるとは思えない上に、園内での別の部所との関係を悪化させることは、今後の野外特設ステージの存続に関わって来る。


「やっぱ辞める前に一回くらいは、な!」
「おい、急げよっ!栗原さん(いつも敵役・濱田と同じのキャリア/人望特有)が戻ってくる!」


仮面ライダー・スーツに身を包んだ、南川は控え室のドア前で、くるり。と、室内にいる仲間に言った。


「正義は勝つ!!」




竹岡は南川が控え室を出ると同時に、後方部観客席の壁に隠れるように設置されている、舞台装置・音響ブースへと携帯電話を片手に走った。








5に続く。





*・・・ふ。
 設定を広げすぎて・・・はは。このまま”お誕生日からはじまった”連載・・・に・・・・言い訳させてくださいな。もう6月も終わりですね-(涙)
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