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”ツンデレと無自覚に五題”でバレンタイン・デー!





1. 冷たい態度と無自覚の相殺効果(通じないにもほどがある)
『素直になれない』


「大丈夫なようだ」
「そうね・・動く様子は・・・ないようね」

360度、どこをみても青い海。
上は空、下は海。
鳥が飛び交い雲が流れている方の青が空。
優雅に潮の流れにのり、自分の色が一番奇麗だと自慢する魚たちがいる方が海。

「このまま、待機だ」

ドルフィン号と呼ばれる名のごとく、海陸用戦闘機は海の中にいた。

「私はこのまま眼も耳も・・」
「いや、いい」
「え?」
「・・・キミは部屋にもどって、いい」
「敵がいつ私たちの隠れている場所を嗅ぎ付けてくるかわからないのよ?」
「僕がいいって言ってるんだ。休んで、003」
「いいえ、このまま両方のスイッチは入れおくわ、だから009こそ休んで。交代なしでずっと操縦席に座ったままよ」
「僕よりもキミだ」
「いいえ。私よりもアナタよ」
「いいから、休め!」
「も、何をムキになってるの?ね、部屋に戻って休んで」
「ムキになんてなっていない・・」

お互いがお互いに休憩をすすめ、譲り合う。

「009、無理は禁物よ」
「キミの方がだ、003。部屋に戻れ。いざって言うときにばてられたらそれこそ困る!・・だから、命令だ」
「そんなヘマしません!」

---もお!せっかくさっき、コーヒーカップをキッチンへ運ぶついでに・・・アナタの部屋へチョコレートを置いてきたのに!

---ったく、・・・今日は何の日かわかってるだろ?・・気づけよ。・・・一応、用意してあげたんだから、な。



「部屋で休め」
「いいえ、009。アナタからどうぞ」



---あと、15分で今日が終わってしまうわ・・

---今日中に見つけてもらわないと、間抜けだろ!


コクピットにいて、二人と同じように見張り当番にあたっていたもう一人の仲間が密やかに笑う。

「二人とも!僕には休憩をすすめてくれないのは、何か”理由”があるわけ?ねえ?003、009、それは今日が”ヴァレンタイン・デーってことに、関係あったりするぅ?」
「「ない(わ)よ!!」」




---まあったく、これ見よがしにイチャイチャしないでよねえ・・・。僕だからいいけど、他の連中だったらと思うと。ヤレヤレ・・もう少し自分たちがラブラブ・オーラを出してるって自覚、ないのかなあ?

end.




2.ズレてる感度のハロー効果 (神々しいほど無頓着)
『付き合いが長いとイベントなんて・・結局は』


「チョコレートが食べたいなー」
「・・いきなりだね」

ジョーの部屋。

「食べたいわ」

先日にコンプリートさせたミッションの報告書兼データ整理のために、ジョーはデスクの上に置いたパソコンにかじりついていた。

「そう・・」

フランソワーズの会話に全く興味を持つ様子はなく、ジョーの部屋でただごろごろとベッドの上で転がっている暇そうな、彼女。

「ねえ、ジョーは食べたくない?」
「別に」

彼の枕をぬいぐるみの代わりに抱きしめた。上向けにねっころがって天井を睨む。

「食べたいわよね?」
「・・・特には」

そっけないジョーの返答など、別に気にする事なく、そのまま言いたい事を口にする、フランソワーズ。

「どうせなら、ジョーと一緒に食べたいなー」
「そんなに食べたいなら買ってきたら?ボクはいいから」
「もお・・・。食べたいの」
「食べたいなら、食べればいいだろ?ボクはいらないって言っているんだから」
「乙女ごころがわからない人ね!」
「・・・フランソワーズ」

深いため息を長く吐き出しながら、デスクチェアをくるっとまわして、彼は自分のベッドの上で寝転がっている人へと面倒くさそうに視線をむけた。

「14日なら、少しはつきあってあげようと気持ちくらいはあったよ、いくらボクでも」
「え?」
「・・・今日は何日だ?」
「日曜日よ、バレンタイン・デーでしょ?」

だからチョコレートが食べたいって言ってるのよ。と、つぶやきながらベッドから身を起こしたフランソワーズにむかって、ジョーは言った。

「ばか、・・・バレンタイン・デーは先週の日曜日だ」
「えーっ!うそでしょっ!!」
「ミッション中だっただろ?」
「うそおおお・・ジョーに高いチョコレートを買ってもらおうとおもってたのにーっ!」

ぽてん。と再びベッドに背中からひっくり返って悔しさに悶えるフランソワーズに、ジョーはあきれかえる。
のっそりとデスクチェアから立ち上がってベッドへと近づき、右の片膝をベッドの上にのせた。フラソワーズの膝上をまたぐように左足もネッドへとのせて彼女にに被いかぶさる。

「逆だろ?キミが、ボクに、だろ?」
「もー・・・ホワイトデーにミッションが重ならないようにしてねー・・」

天井が消えて、ジョーの顔だけがフランソワーズの視界を占領する。

「ホワイトデーまで・・がっつくなよ」

おりてくるジョーの顔、伏せられた瞳。重ねられた唇。断りなく潜入してくる、舌。
重力が増したようにかかってくる彼の体重と、彼女の間にある枕がぺしゃんこになる前に、ジョーの手によって救出された。

<ねえ、チョコレート・パフェ食べにいかない?>
<・・・この状況わかってる?>

「気分はバレンタイン・デーでチョコレートだったの。今は何されても駄目だとと思うわ。今はチョコレートにしか興味ないわ・・・」
「・・・・それ、本当かどうか・・・・・確かめてみるよ、」
「・・・お腹すいちゃうじゃない、よけいに!」
「我慢、我慢・・疲れた後に甘いものって最高に美味しいらしいよ?」

end.




3.君が甘える異化効果 (キミガワルイ)
『キミが誘ったんだ』


「003」
「イエス、009」
「・・・ココアなのは、なんで?」
「今日がバレンタインデーだからよ♪」
「僕が頼んだのは、コーヒーだけど?」
「残念なことに、ドルフィン内にチョコレートがなかったの。うっかりしていたわ!」
「・・・だから、コーヒー」
「でも、ココアがあったの♪」
「僕は、コーヒーを頼んだんだ」
「ええ、そうね。でもせっかくだもの、戦闘待機中でも、これくらいはいいと思うでしょう?」
「いいけれど、僕がオーダーしたのはコーヒーで、・・」
「みんなはおいしそうだね、ありがとうって受け取ってくれたのに・・」
「”みんなに”ね、”みんな”・・・・そう、・・ありがとう。でも、コーヒーお願いしていい?」

---”みんな”と同じもの・・・、か。


「我がままねえ、了解、009。今”アナタ用のコーヒー”をいれてくるわ」


---甘くないようにしたのに・・・。


「ねえ、009」
「なに?」
「一口くらい飲んでくれてもいいじゃなくて?せっかくいれたんですもの、・・・駄目、かしら?」


---甘いのは駄目ってわかっていても、一口くらい。アナタが苦手な甘さじゃないから。



フランソワーズは兄におねだりするときのような、甘えた上目遣いでジョーを見つめた。

「・・・味見くらい・・・なら・・ね」

ジョーが、そっとカップに唇を寄せて、なめるように一口だけココアを飲んだ。確かに、彼女が言う通り甘くなく、さらりとした舌触り、そして、カカオ独特の苦みが強めに出ていたもので、悪くない。と感想を持った。
ジョーの唇が離れたのをみて、そのカップへとフランソワーズが手を伸ばしてきたため、ジョーは今更”おいしいから全部飲む”と伝えるタイミングを逃してしまい、小さく舌打ちした。

「・・・」

その音には気づかないまま、フランソワーズはジョーから受け取ったココアを飲んだ。

---誘ってるのかよ?

ジョーの好みにあわせて作ったので、それはまったくフランソワーズの口に合わない。ぐっと我慢して熱さも気にせず一気に飲み干した。

「ふうううう・・・・。ごちそうさま。待っててね、009!」

置かれたカップにまだ1口分ほどの量が残っている。
ちらっと視線をそこへ投げた。

「・・・まあ、せっかくなんだし、残したら悪いし」と、言い訳しながら、フランソワーズが唇寄せた部分を意識して、同じ場所に重ねて残りを飲み干した。



---僕は小学生か・・・・・。



僕が飲んだ、ところに、キミの唇が。
そして、その場所に再び、僕が。

「・・・・甘すぎる」

<003、今すぐに部屋で待機>
<え?>

---キミが悪い、こんな甘ったるいココアをいれた、キミがね。

<待機だ。少し話がある>
<・・・り、了解>

end.




4.らしくないのは逆効果 (無理は禁物)
『そういうキャラじゃなかったようだ』


「フランソワーズ」
「なあに?」
「・・・・その」
「?」
「・・・・・・・・今日は、そういう日だし」

二人は、周りの大きなお世話的気遣いによってリビングルームを占拠していた。
聞き耳をたてられているのかもしれないと、最新の注意を払った009。・・・が、一階には今自分とフランソワーズだけであり、みんなは二階にあるリビングルーム、コモンルームでバレンタイン・デーにかこつけた宴会を初めていた。
きっかけは、グレートが買い込んできた世界のウィスキー・ボンボンコレクション。

「まあ・・・(一生に)一回くらい、ちゃんと言っておいても、いいかな・・ってさ」
「どうしたの?」
「・・・・キミのこと・・・・・、・・・、・・・・・。・・・・あ。あ・・愛、して・・る、から」
「ジョーっ!」
「!?」
「風邪っ!?熱!?っやだっどうしましょうっ!!!博士ーっ!ギルモアっはかせえええええっジョーがあっジョーがああああああっ大変ですううううううううううううううううううううっっ」
「い’’っ!」

大パニックに陥ったフランソワーズは新型加速装置がつけられたのかと思うほどのスピードで二階へと走っていった。
「ジョーが私を”愛してる”なんて言うんですっ!!あの”ジョー”がっ!」
「なにーっマジかよっ!ジョーっ!おいっジョーはどこだっ!」
「それは本当か?」
「どうした。ジョー、壊れたか。」
「すごいねえ、ジョーがとうとう口にしたんだ!」
「アイヤーっ!!どうするアルかー!!
「おおおお!とうとう孤高の戦士は、気づいたのだ!!どんなときでもそばを離れぬ一輪の花にっ!!祝いだっ酒だあああ!」
「すぐにジョーをメンテナンスルームへ!」
「「「「「「「「了解!」」」」」」」」


ジョーは加速装置を思い切り噛んだ。


end.




5.自意識の意地と無意識な意地悪の相乗効果 (結果オーライ)
『ご利用(バレンタイン・デー)は計画的に』


「・・・・疲れてるの、かな」

地下の研究室から戻ってきたジョーは、どっかりとリビングのソファに腰をおろした。

「どうしたの、ジョー?」

昼食を済ませてから、それほど時間が経っていない。

「いや・・・」
「?」

いつもなら、フランソワーズが所用でジョーを呼びに行っても、「手が離せない」の一言で片付けられてしまうはずの、時間帯。

「・・・甘いものが、ちょっと欲しいかなって気分で」
「あら、そうなの?」

「珍しいわね」と、つぶやくが、ジョーのためにキッチンへ向かう様子などみせず、膝に広げた情報誌をぱらりとめくり、ちらっとつけっぱなしのテレビが映したCMに視線を投げた、フランソワーズ。

「このごろ夜も遅かったし・・」

そんなフランソワーズの様子を、視線だけでちらちらと伺うジョー。

「そうかもよお・・。今日は博士のお手伝い・・、お休みしたら?」

ジョーのことなど興味ない様子の、フランソワーズが、また、ぱらり。と、ページをめくった。

「・・・そうもいかないよ」
「休むことも、大切よ?」
「・・・・わかってる、だから」


---疲れをとるために、甘いもの、が、キミからもらえないかって訊いてるんだ・・・。


「まあ、みて!ジョー」
「・・・・」
「すごいわ!あのデパートにフランスの老舗チョコレート店が期間限定で、オープンですって!!やだ、今日までじゃない」
「・・・・へえ」


---気づけって!!でかでかと”バレンタイン・デー、チョコレート大特集!って書いてあるだろ!


「おいしいわよお、きっと!!」


うふふ♪と、そのチョコレートの味を想像して楽しむフランソワーズの隣に座るジョーは、深く、深くため息をついた。


---自分が食べる事しか考えてないんだね・・・。


「ねえ、ジョー。疲れているところ申し訳ないのだけれど・・」
「・・・・・そのデパートまで車出して欲しいんだ?」
「ええ、お願い!ジョーにも一個、食べさせてあげるから♪」


---一個だけだとっ!


「しょうがないわねえ!特別に2個あげるわ、特別によ、特別!」
「もういいよ。・・・いらない」
「・・・え?いらないの?」
「ああ、いらない。フランソワーズからのチョコレートはい・ら・な・い」
「そ!ふふ♪わかったわ、でも、車はお願いね!私、おでかけの準備してきまーす!」

フランソワーズは嬉々としてスキップするように、自室へと向かった。

「・・・・めちゃくちゃ高いやつ、その店で僕用に買ってもらうからね、絶対に」

その後ろ姿を見送りながら、今日のミッションについて様々なシチュエーションにあわせた策を練り始めた。








結果は5時間後。
デパートの地下駐車場で。

end.


Fortune Fate 写真素材 ミントBlue








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