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写真


「あれ?これってジョーの財布?」

昼食を終えて、リビングへ珈琲を片手に入ってきたピュンマはリビングのソファに無造作に忘れられていた、茶色い皮財布を見つけた。

今、ギルモア邸には地下の書斎にこもる博士と夜の時間のイワンの3人だけ。

「そそっかしいな~・・・」

ジョーは今日の朝から、フランソワーズとともにコズミ博士の家へ行っている。
フランソワーズと一緒なので、ジョーが財布を忘れたとしても、さほど問題はないと思われたが、向こうで探しているかもしれない、と、ピュンマは携帯のメールでジョーに連絡を入れた。

”ジョー、君の財布をリビングでみつけました。ピュンマ”

5分ほどして、ジョーからの返信メールが届く。

”探していたんだ。ありがとう。ジョー”

ピュンマはジョーからのメールをみて、ニンマリと笑う。
慌てている彼の様子が想像できたのだ。
そんなジョーのとなりで、呆れたように、けれどもきっと優しい微笑みを絶やさずにフランソワーズは、彼を慰めていたのかもしれない。

そうやって二人の様子を思い浮かべだけで、ほんのりとピュンマの胸が温まる。
二人が幸せそうに寄り添い、微笑み合っている姿は、まさに00メンバーにとって平和の象徴であり、彼らが共通して守りたいものであった。

ピュンマはジョーの財布を大切そうに拾い上げる。
物持ちがよい彼らしく、茶色の財布はかなり年期が入っているように思われた。
光沢が失われた、味のあるその財布は持ち主の日常を漂わせている。

他人の、ジョーの財布であるが、自分のものとは違う「何か」が挟まれているのに気がついた。

「?」

普段の彼ならば絶対に、しないであろうことを、今日に限って・・・・無意識に手が動いた。

二つ折りの財布を広げると、カード類を収める仕切りがある。定期などを入れるためだろう、
一部分が透明なプラスティックになっており、仕舞われているカードが何であるか、一目でわかるようになっていた。


「・・・・・・おいおいおいおいおいおいおいおい・・・・・・」


ピュンマの目に飛び込んできたそれは、よく知る仲間の一人で、もちろんジョーが財布に入れて持ち歩くくらい「大切」な人の写真。


「・・・・家でみつけて、しかも見つけたのが僕でよかったね、ジョー」



誰もいないリビングで、一人紅い顔で呟くピュンマ。


「やっぱりやること、やってるんだな~・・・」


ピュンマにとって、妹のように可愛がっているフランソワーズ。
そんな彼女が絶対に普段、仲間たちの前では見せない姿。
恋人である、ジョーだけがみることの許される、それ。

見てはいけないプライベートを見てしまった罪悪感を感じながらも、ピュンマは幸せに頬を緩める。


「これってけっこう良いネタだよね?・・・・うん。」


可愛いみんなのフランソワーズを独り占めしてるんだし。
最近、何かと忙しい僕だしさ。


こんな写真を入れた財布を忘れる彼が、悪いんだし。


うん。


ピュンマは携帯をもう一度取り出して、ジョーにメールを送る。



後日。

無事に戻ってきた財布に安堵しながらも、ピュンマの頼み事を不気味なくらいに快く引き受けるジョーの姿がギルモア邸で見られ、フランソワーズは、まともにピュンマの顔を見ることができないでいた。


(いったい、どんな写真だったかは、みなさまのご想像におまかせいたします。)




N.B.G投稿作品


・あとがき・
読んでくださってありがとうございました!

8が絡んだ93でした。。。
なぜか8さんは、強いです、冷静です、計画的です、爽やかです、でも・・・・(汗)
彼は、しっかり者なのかもしれません(笑)





・おまけ・

「もう!! ジョーのバカ!なんでよりにもよって、
あんな写真をお財布なんかに・・・!」

先日のこと。
うっかりリビングに財布を落としてしまったジョーのそれを、ピュンマが拾ったのは良かったが、ジョーが財布に入れていた写真を、偶然(?)にもピュンマが見てしまい・・・。
それ以来、フランソワーズは恥ずかしくて、恥ずかしくてピュンマと話すどころか、まともに彼の顔を見ることができなかったのだ。

そんな不自然なフランソワーズの態度に他の00メンバーの好奇な目が光る。

「・・・ごめん。本当にごめん!」

ジョーはただただ、彼女の怒りがおさまるまで謝罪の言葉を口にする。


ーーーーだってさ。あの写真だけだったんだよ、あの写真だけ・・・キミは誰でもない、”俺だけのフランソワーズ”の姿だったんから、つい・・・。

ピュンマに見られてしまった”俺だけいのフランソワーズ”に悔しさはあるが、それと同時に、自分しか知らない、自分にしかみせることがないフランソワーズ、が在ることを知られた、変な男の満足感がある。ピュンマは信頼できるので、ジョーが彼に出された「お願い」を断らない限り、フランソワーズのその姿は彼の心の奥底に眠ることになるだろう。

ジョーは恥ずかしさで、泣きそうになっているフランソワーズを優しく、優しく抱きしめる。

「ごめん。フランソワーズ。ちゃんとピュンマには俺が話しておいたから、
キミは何も心配することも、恥ずかしがる必要もないよ」

ジョーはフ自分の頬をランソワーズの頬にすり寄せるようにして、囁いた。

「そういう問題じゃないの、ピュンマじゃなくて、私が!私が・・・」
「うん・・・。ごめん」

少しずつジョーの腕に力が入っていく。

「・・・見られたくなかったんだもの」
「うん」
「だって、あの写真の私は・・・」
「?」



ーーーーーあなただけの私なんだものーーーー


end。

==========
おまけでした。必要なかったかな~?っと
思ったんですが、どんな写真だったかより妄想を膨らますために(笑)
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